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『室温を下げる』前にやるべき!古い空調の買い替えは冬の省エネの大前提

『室温を下げる』前にやるべき!古い空調の買い替えは冬の省エネの大前提

2018年01月30日掲載(2023年11月02日更新)
※ 記載された情報は、掲載日現在のものです。

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室温を1℃下げると約10%の電力消費が抑えられる―――。そう聞くと、すぐにでも始めてみたい気持ちになる方もいらっしゃるかもしれませんが、空調が古いままでは大きな節電効果は見込めません。今回は、古い空調の買い替えについてご紹介します。

目次

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空調機器の電力消費効率が上がり、『冷房用』エネルギーは減少傾向に

前回のコラムでは、2014年度における、冬の空調の電力消費が夏の2倍になることを述べました。そのデータを、今回は経年でご覧いただきましょう。

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業務他部門のエネルギー消費を用途別で分けると『動力・照明』『冷房』『給湯』『暖房』『厨房』『その他』となります。データでは1965年度から2014年度までさまざまな波が生じていますが、『動力・照明』は波の上下がなく、ほぼ右肩上がりとなっています。これはオフィスをはじめとした業務スペースのOA化が進展してきたことを示しているといえます。

その一方で『冷房用』のエネルギー消費原単位は空調機器の普及により拡大傾向をみせてきましたが、2000年代後半から、やや低下傾向に転じてます。空調機器の普及が一巡したことも理由のひとつですが、機器そのもののエネルギー消費効率がアップしたことが大きな一因といえるでしょう。

『暖房用』が2000年頃に比べて低下傾向にあるのも、ビルの断熱性向上などに加えて『機器の進化』が消費に歯止めをかけているといえそうです。つまりは、季節を問わず古いエアコンを使い続けていたままでは、室温を1℃下げたり、社員が重ね着をして業務を行うなどのウォームビズを実践したとしても、あまり効果は見込めないことになります。

何はともあれ、まず最初に着手すべきはオフィスの空調の製造年度をチェックすることでしょう。

修理代が法外になることも...。いますぐ買い替えを検討すべき旧エアコン

『HCFC(R22)』という冷媒ガスを使ったエアコンの生産は既に終了され、R22という冷媒ガスの生産が実質全廃となる2020年が、だんだんと迫ってきました。

『HCFC(R22)』にはオゾン層を破壊する成分が含まれていることから、1987年にカナダで採択された『モントリオール議定書』により、世界的に規制が進められてきました。『HCFC(R22)』の採用は、15年以上前のエアコンによくみられました。

そんなエアコンを使い続けると、どうなるのか?『HCFC(R22)』が充填できない、あるいはメーカー在庫がないことを理由に、ガス充填作業に通常以上に費用がかかることも容易に予測できます。『冷媒ガスを手配しなくてはならないから、すぐには直せない』といったケースも出てくることでしょう。もちろん、使い続けるうちにその他の部分も故障のリスクが増していきます。

15年以上前のエアコンを、現在のインバーター搭載空調機に入れ替えた場合、大きな省エネ効果が見込めます。入れ替えることで、電気代が約7割削減したケースもあるほどです。それほどまでに、古いエアコンは近年のエアコンに比べて多大な電力を必要とします。

また、10年経っていないにも関わらず、室外機の騒音が目立つ場合も要注意。冷媒の温度を調整するエアコンの心臓部であるコンプレッサーや部品の摩耗によって振動が大きくなっている可能性があります。同時に、部屋が以前に比べてなかなか温まらない時は、冷媒ガスが漏れている可能性もあるので、その際は充填作業が生じます。定期的な点検とメンテナンスは、空調の新旧に関わらず、空調自体の寿命を延ばす意味でも、とても大切です。

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新しいエアコンを導入し、さらに室温を下げた時のコストメリットは大きくなります。しかしコスト面だけでなく、社員の働きやすさや快適性なども考慮することも大切。次回は"我慢しない"冬の省エネ対策についてお送りします。

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