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冬眠状態になっている社員の方はいませんか?

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健康について考える

冬眠状態になっている社員の方はいませんか?

2019年10月29日

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冬眠は、溜め込んだ脂肪を燃焼させないように体温を下げて極力代謝を抑えている状態です。
人が冬眠するってどういうこと?

目次

「冬眠女子」という言葉、ご存知ですか?

元全日本バレーの代表選手でパリコレモデルの経験がある食生活アドバイザーの中村利恵さんによれば、最近「冬眠女子」が激増しているとのこと。

「冬眠女子」。初めて聞く方が多いのではないでしょうか。この言葉は中村さんの造語。姿勢が悪く、道端にしゃがみこみ、電車に乗れば空席を探す女子達を見てそう思ったそうです。でもなぜ冬眠なのでしょう? 例えば、冬眠しているときのクマを思い出してみてください。眠っている間は、溜め込んだ脂肪を無駄にしないように体温を下げて代謝を抑えます。冬眠女子たちの生活は冬眠中のクマによく似ているのです。

甘いものは別腹やご褒美と称してたくさん食べている反面、かたやカロリーが低いという理由でコンビニの葉モノ野菜しか食べなかったり。カロリーばかり気にして動物性タンパク質や脂肪を極端に減らしたり、糖質制限のためコメを食べなかったり。脂質と糖質ばかり気にして食材自体が持つ大事な栄養素を取らずにいるのです。それが結果的に代謝を悪くして、太りやすく疲れやすい体をつくってしまうわけです。

太っているのに栄養不足。こんな女子が街に溢れているのはこのような理由からです。だから、いつも疲れやすくて姿勢が悪い。疲れると姿勢が悪くなりますよね。背筋を伸ばすだけでも筋力を使うからです。

こうした傾向は女性に限ったことではありません。

「これってオレのこと?」。そう思われる男性も多いのではないでしょうか。

結論を申しましょう。冬眠から目覚めるには、筋力をつけて代謝を上げること。それには偏った食事と運動不足をなくすことです。当たり前のことですがなかなか実行するのがむずかしい。ここで大切なキーワードを一つ。

「非運動性熱産生」。

意識的に行うトレーニングではなく、日常生活の行為や動作で消費されるエネルギー。

高いお金を払ってジム通いする必要はありません。エレベーターを使わない日を増やしたり、電車を一つ前の駅で降りて歩いたり。そうした積み重ねが健康への近道なのです。

※参考文献 「キレイになりたい健康でいたいやせたいを一度に叶える」(中村利恵著 海竜社刊)


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中村利恵
プロフィール:
静岡県出身、全日本バレー代表。パリコレモデルなどを経て現在「からだビューティー研究所」代表。

※ 記載された情報は、掲載日現在のものです。