子供たちの中には、自分が社会にとって無意味な存在であると悩む子が多い。子供が自己肯定感を育む秘訣とは...
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ななめ上の存在とはなんでしょうか?
進学塾や学校の補習のための学習塾はたくさんあります。そうした塾は勉強を教えることが中心であることは言うまでもありません。文化祭や、スポーツ大会などを開催する塾はそれほど多くはないでしょう。まして、子供たちに平和をテーマにしたお芝居を作らせることなど普通は考えられません。そんな時間があるなら勉強させろ! そんな声が聞こえてきそうです。
ところが、そんな塾があるのです。その塾に入ったら成績は変わらなかったが、仲間が増えて明るくなった。人に優しくなった。たくましくなった。主体的に行動するようになった。さまざまな声が寄せられています。その塾を運営して30年以上になるYさんはこう言います。
「成績をよくすることも大事ですが、子供たちに自己肯定感を持ってもらうことが何よりも大切です」。
ここでの珍しい取り組みの一つに「褒め合い」があります。文字通り仲間のいいところを見つけて褒め合うわけです。褒められた方は自分にそんな長所があったことに気が付きます。短所は分かっていても、長所は自分では気付かないもの。それに子供は自分のいいところなど恥ずかしくて人に言いたがりません。仲間に長所を言ってもらうことで自己肯定感を持つことができる。これが狙いです。
一方、横の関係である友達や、縦の関係の親や先生からの意見に素直になれない子供も少なくありません。そんなときに頼りになるのが「ななめ上の存在」です。
例えば、親戚の中にいるちょっと変わった叔父さん。正月に親戚が一堂に会するとき必ず変わった叔父さんがいたものです。親兄弟とは違う価値観を持っているひと。そんな人が、ななめ上の存在です。「君は世の中にとって大事な存在なんだ」と、ななめ上からそう言われると、子供も案外素直に受け入れることができるのです。
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