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テレワーク導入時に必要なオフィスのネットワーク環境とは?必要な理由や注意点まで解説

テレワーク導入時に必要なオフィスのネットワーク環境とは?必要な理由や注意点まで解説

2020年10月01日掲載(2023年11月02日更新)
※ 記載された情報は、掲載日現在のものです。

テレワークネットワーク環境のイラスト

テレワークを導入する際には、テレワークを行う社員側の環境のみでなく企業側のネットワーク環境も整備しなくてはなりません。具体的には、情報セキュリティの構築や安全な接続の確保、コミュニケーションツールの導入といった検討が必要です。

この記事では、テレワーク導入に必要な企業側のネットワーク環境について解説します。テレワークを導入する際の参考にしてください。

目次

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テレワーク導入に社内のネットワーク環境(会社のインフラ)の整備が必要な理由

社内ネットワーク環境の整備は、オフィス業務と同様の安全で円滑なテレワーク業務を実現するうえで不可欠です。以下でさらに詳しく解説します。

理由1 情報漏洩や不正アクセスの防止

企業は通常自社内に閉鎖的な社内ネットワーク(LAN)を構築することで、情報漏えいや不正アクセスを防いでいます。社員が自宅や外出先から社内ネットワークにアクセスする場合は、安全性が担保される接続方法を利用しなくてはなりません。社外からインターネット経由でアクセスする場合、VPN(Virtual Private Network)接続を利用するケースが一般的です。

理由2 社員間コミュニケーションの維持

円滑な業務遂行には、こまめな「報告・連絡・相談」が必要なことはテレワークでも変わりありません。気軽な話し合いがしにくいテレワークでは、社員同士のコミュニケーションや会議がスムーズにできるような環境づくりが特に重要です。具体的には、ビジネスチャットや社内SNS、ビデオ会議システムなどのツールやクラウドサービスを導入する必要があります。

理由3 効率的な業務の遂行

テレワーク導入後の業務を効率的に進めるためには、テレワークを行う社員と通常勤務の社員が共同で利用できる情報共有ストレージの整備が欠かせません。テレワークはオフィス業務よりもセキュリティの保持が難しいため、情報共有ストレージからのデータ流出を防ぐためにはより強固な情報セキュリティ対策が求められます。

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テレワーク導入時に必要なネットワーク環境(会社のインフラ)の種類

ここでは、テレワーク導入時に必要な3種類のネットワーク環境について解説します。

VPN接続

インターネットに仮想的な閉域網を構築するVPN接続を利用すれば、社外からでも安全に社内ネットワークへアクセス可能です。「KDDI Wide Area Virtual Switch 2」なら、イントラネット、インターネット、セキュリティがセットになり、ハイブリットなクラウド利用も可能。複数拠点のセキュリティ機器をネットワークに集約し、拡張性と統合性で柔軟な働き方の実現に寄与します。

コミュニケーション可能なツール・クラウドの導入

コミュニケーション用のツールやクラウドにはさまざまな種類があるため、自社にあったものを選ぶことが大切です。ツールを個別に導入するのではなく、テレワークに必要なビジネスチャットやWeb会議システム、スケジューラーなどをまとめて利用できるクラウドサービスを選ぶ方法もあります。Microsoft 365 with KDDIは「Office 365」がセットになっているので、一気に業務効率化を図れます。

セキュリティ強化された安全な情報共有クラウドの準備

情報共有ストレージを社内に持つと、社内ネットワークのファイアウォールにテレワーク接続用のポイントを開放する必要があり、情報セキュリティの観点からは望ましくありません。クラウドサービスを利用する方法が一般的ですが、クラウドには「誰でもアクセスできる」という問題があります。情報共有のためにクラウドサービスを利用する場合は、信頼性が高く情報セキュリティ対策が万全のサービスを選びましょう。

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主なテレワークの方法と利用するネットワーク環境

ここでは、テレワークの主な方法を4つ紹介します。どの方法にもメリットとデメリットがあるため、「自社に適した方法がどれなのか」をしっかり検討しましょう。

会社のパソコン(PC)を持ち出して仕事をする方式

オフィスで使っているPCを持ち出して仕事をする方式です。簡単にテレワークが実現でき、オフィスと同じ作業をそのまま継続できる点が魅力です。社内ネットワークには、VPN経由でアクセスします。業務で使用するソフトウェアやデータが社内PCに保存されている場合には、選択肢の一つになります。

メリット

通信が安定しない環境でもテレワークができることが社内PC持ち出し方式のメリットです。導入のハードルが低く、既存のIT資源で短期間にテレワークを実現したい場合に向いています。

デメリット

社内PCがノートPCではなくデスクトップだった場合、郵送コストがかかるなどテレワーク導入のハードルが上がります。VPN装置の導入と、端末に保存したデータを守るための徹底的な情報セキュリティ対策も必要です。紛失や盗難、ウイルス感染や端末破損など、あらゆるリスクに備えましょう。

リモートデスクトップ方式

オフィス端末をテレワーク端末から遠隔操作する方式です。専用の機器やアプリケーションを用意すればオフィスと同じ環境でのテレワークが簡単に導入できるため、広く利用されています。たとえば、Windows10に標準搭載されているリモートデスクトップ機能は、オフィス側PCがWindows10 Pro以上であれば利用可能です。

メリット

リモートデスクトップ方式ではデータがオフィス端末に保存されます。テレワーク端末には保存されないため、情報漏えいを防ぎやすい点がメリットです。データのダウンロードやコピーアンドペーストを禁止することも可能です。

デメリット

社内PCの電源が入っていないとリモートデスクトップは使えません。ほかの方式でも同じですが、テレワーク端末の管理には盗難や盗聴など配慮すべき点が多く、安全ではない通信やサイトに接続すると情報漏えいのリスクが高まります。特に、私有端末を利用する場合には細心の注意が必要です。

仮想デスクトップ方式

サーバー内に構築した仮想端末をテレワーク端末から遠隔操作する方式です。サーバーをオンプレミス(自社設置)やレンタルで用意して、仮想デスクトップ環境(Virtual Desktop Infrastructure)を構築すれば、テレワークが実現できます。テレワークを行う社員は端末から自分に割り当てられた仮想デスクトップにログインして業務を行います。

メリット

仮想デスクトップ方式ではデータがサーバーに保存され、テレワーク端末には保存されません。サーバーを一元管理できるため、リモートデスクトップ以上に情報漏えいが起きにくい方式です。

デメリット

サーバーが停止すると関連業務が止まる点がデメリットです。専用サーバーを設置する場合には大規模なIT環境整備が必要となり、コストが発生します。テレワーク端末から不正にサーバーにアクセスされると情報漏えいやデータ消去などのリスクが高まります。

クラウド型アプリ方式

クラウドサーバーで提供されているアプリにアクセスして作業を行う方式です。働く人の場所や端末の種類を問わないため、テレワークだけでなくオフィス業務にも活用できます。システムのメンテナンスや情報セキュリティ対策を事業者に一任できる点も魅力です。情報セキュリティが高い安全なサービスを選ぶことを心がけましょう。

メリット

リモートデスクトップ方式や仮想デスクトップ方式では高速通信が必須ですが、通信速度が比較的遅くてもクラウド型アプリ方式なら利用できます。VPN接続が不要で、初期費用やランニングコストを抑えやすい点もメリットです。

デメリット

パスワードなどが流出すると、クラウドのデータには誰でも簡単にアクセスできます。クラウドだけでなく端末にもデータを保存できるため、テレワーク端末から情報漏えいが起きやすい点はデメリットです。データの保存方法などについての利用ガイドラインを事前に策定しておきましょう。

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テレワークネットワーク環境づくりをする際の注意点

テレワークのネットワーク環境づくりをする際の注意点について解説します。

情報セキュリティ対策を万全にする

安全で円滑なテレワークを行うためには、情報セキュリティ対策が非常に重要です。主な対策を以下で紹介します。

不正アクセス対策

社内ネットワークへの不正アクセスを防ぐためには、外部ネットワークとの境にファイアウォールを設置してアクセスを監視し、不正なアクセスを遮断する必要があります。アップデートの確実な実施やパスワード管理の徹底もしっかり行いましょう。推測されやすいパスワードや使い回しは厳禁です。

マルウェア対策

ウイルス対策ソフトを導入して適切に更新し、常に最新の状態にしておきましょう。とはいえ、「ソフトがあれば安全だ」というわけではありません。「安全でない通信やサイトを利用しない」「不用意にメールを開かない」といった、社員一人ひとりのセキュリティを意識した行動が大切です。

重要な情報の盗聴対策

インターネットや無線通信(Wi-Fi)の傍受を防ぐため、暗号化された通信を利用しましょう。特にWi-Fiは、必ず情報セキュリティ対策を講じてから利用します。「第三者がいる場所では画面をのぞかれない」などの工夫も重要です。組織レベルでの意識強化を図って、内部不正を防ぎましょう。

端末の盗難・紛失対策

データが保存された端末を外出中に置き忘れたり、放置したまま離席したりすることのないよう社員への周知徹底を図ります。テレワーク端末にはデータを保存しないことが理想ですが、データ保存が必要な場合はディスク暗号化も検討しましょう。データ消失に備えて定期的にバックアップを取ることも重要です。

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こちらも併せて読みたい「テレワークのセキュリティ対策とは?7つのリスクと対策をわかりやすく説明」

まとめ

テレワークのネットワーク環境づくりでもっとも大切なポイントは、情報セキュリティ対策です。重大な情報漏えいや不正アクセスが発生すると企業の死活問題にもなりかねません。

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