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介護の生産性向上方法とは?必要な取り組みやICTツールを紹介

介護の生産性向上方法とは?必要な取り組みやICTツールを紹介

2025年08月29日掲載
※ 記載された情報は、掲載日現在のものです。
介護の生産性向上方法と必要な取り組みやICTツールを紹介

高齢化が進む日本社会において、介護サービスの質と持続性を維持するためには、「生産性の向上」が喫緊の課題となっています。多くの場合、生産性というと「業務の効率化」に目が向きがちですが、介護の現場では単に作業時間を短縮するだけに留まりません。本質は、「限られた人員でどのようにして質の高いケアを実現するか」にあることを、介護現場のみなさまは十分理解されていることでしょう。

この記事では、介護業務の生産性向上に向けて、「ムリ・ムダ・ムラ」の排除や具体的な業務改善策、「ICTツールの活用事例」を交えながら、職員の負担軽減と介護サービスの質向上をどのように両立させるか、その道筋について詳しく解説します。今後の介護現場を支える持続可能な仕組みづくりのヒントとして、ぜひ参考にしてください。

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1. 介護現場における「生産性」の本質とは?業務効率化と質の高いケアの両立

単に業務を効率化ではなく、介護の価値を高めること

介護分野における「生産性」とは、単に業務を効率化することに留まらず、「介護の質を高め、価値を最大化すること」を意味します。これは、限られた人材や資源を最大限に有効活用し、より多くの利用者に質の高いケアを提供することを目的とした考え方です。

具体的には、介護技術の標準化や人材育成の仕組み化、円滑なチームケアの実現、そして、情報共有の効率化といった取り組みを通じて、スタッフの身体的、精神的負担を軽減しながら、提供するケアの質を高め、働きやすい職場環境を整えることが求められます。

介護現場では、業務改善により生産性が向上することで、利用者との対話や、一人ひとりに寄り添うケアの工夫に充てる時間が生まれます。これにより職員は仕事のやりがいや達成感を得られ、モチベーションを高めることにつながります。結果として、離職率の低下や定着率の向上という好循環を生み出します。

1-1. 介護サービスの生産性向上が求められる理由

介護ニーズの増加/人手不足の深刻化/職員定着率の向上

介護サービスの現場で生産性向上が急務となっている背景には、社会全体の高齢化により介護ニーズが年々増加している一方で、少子化による人手不足が深刻化している現状があります。限られた人材で質の高いサービスを維持・提供し続けるためには、業務の効率化が欠かせません。特に非効率な業務や過剰な作業を見直し、「ムリ・ムラ・ムダ」を排除する取り組みが求められます。

また、社会的に長時間労働の是正が叫ばれる中、働きやすい職場環境を整え、職員の定着率を高めることも大切です。離職を防ぎ、安定した人材確保を図る上でも、ムリ・ムラ・ムダを排除し、生産性を向上することは、組織にとって不可欠な取り組みと言えます。

2. 介護の生産性改善のために削減すべき3Mとは

介護業務の現場では、効率化が難しいとされる対人サービスならではの課題が数多く存在します。その中でも特に注目されているのが「ムリ・ムダ・ムラ」の3つ、いわゆる「3M」の削減です。3Mを可視化・共有し、継続的な業務改善に取り組むことが、質の高い介護サービスの提供とスタッフの働きやすさを両立させるカギとなります。

ここでは3Mの詳細について解説します。

3M各要素の概要と介護現場における事例
3Mの模式図

出典:厚生労働省「介護分野における「生産性向上」とは? 介護の生産性」

2-1. ムリ

「ムリ」とは、設備や人員体制が不十分な状況下で、過度な業務負担を強いられている状態を指します。たとえば、経験の浅い職員にいきなり夜勤を任せたり、体格の大きい利用者の移乗介助を一人で対応させたりといった事例が挙げられます。こうしたムリは、スタッフの心身に大きな負担をかけるだけでなく、事故やケアの質の低下にも直結します。

業務の難易度と職員のスキル・経験が釣り合っているか、適切な人員配置がなされているかを見直すことが必要です。職員の声を拾い上げ、ムリの排除に組織的に取り組む姿勢が求められます。

2-2. ムラ

「ムラ」とは、業務の質や量にばらつきが生じることを指します。これは職員間のスキル差や業務の属人化が原因となることが多く、同じ仕事でも担当者によって結果や手順に違いが生じる状況です。

ムラをなくすには、業務手順の標準化やマニュアル化が有効です。また、OJTの充実によってスキルの底上げを図ることも大切です。完全な均一化は難しいとしても、一定の質と対応の一貫性を保てば、現場全体の安定性とケアの質を維持できます。

2-3. ムダ

「ムダ」とは、本来必要のない作業や重複した手間によって時間や労力が浪費されている状態です。ルーティン業務に潜むムダは、当事者には気づきにくいものですが、放置するとスタッフの負担が蓄積し、モチベーションの低下にもつながります。

ICTの活用や業務フローの見直し、必要のない作業の省略など、上層部の理解と支援のもとで進めることが大切です。現場主導だけでは限界があるからこそ、ムダの削減には組織全体で改善意識を持ちましょう。

3. 介護の生産性向上に向けた業務改善の7つの取り組み

介護現場の生産性向上を図るには、現場に即した具体的な業務改善が欠かせません。厚生労働省はその指針として、7つの重点的な取り組み項目を示しています。これらは、職場環境の整備や情報共有の工夫、人材育成の仕組みづくりなどを通じて、「質の高いケア」と「働きやすさ」の両立を目指す内容です。

業務改善を行うために具体的に何を行えばよいのか、以下で解説します。

3-1. 職場環境の整備

介護現場における安全で効率的なサービスの提供には、職場環境の整備が不可欠です。特に、整理・整頓・清掃・清潔・躾の「5S」に基づいた環境づくりは、生産性向上の土台となります。

職場環境整備の第一歩として、まず5Sの概念を職員全員で共有しましょう。「5S」という言葉に馴染みがあっても、その理解には個人差があるためです。共通認識を持つことで、5Sの観点で改善すべき点を洗い出し可視化する作業がスムーズになります。恐らく多くの改善点が見つかるはずですが、すべて同時に改善を行う必要はありません。優先順位をつけて、段階的に取り組むことがポイントです。「誰が・いつまでに・何を」改善するのかを設定し、日常的に改善の実行と見直しを繰り返すことで、徐々に働きやすい職場環境が実現します。

要素 概要 介護現場における事例
整理 要るものと要らないものをはっきり分けて、要らないものを捨てる 保存年限が超えている書類を捨てる
整頓 三定(定置・定品・定量)手元化(探す手間を省く) 紙オムツを決まった棚に収納し (定置・定品)、棚には常に5個 (定量)あるような状態を維持し、取り出しやすく配置する(手元化)
清掃 すぐ使えるように常に点検する 転倒防止のために常に動線上をきれいにし、水滴などで滑らないようにする
清潔 整理・整頓・清掃(3S)を維持する清潔と不潔を分ける 3Sが実行できているかチェックリストで確認する使用済みオムツを素手で触らない
決められたことを、いつも正しく守る習慣をつける 分からないことがあったとき、OJTの仕組みの中でトレーナーに尋ねることや手順書に立ち返る癖をつける

引用:厚生労働省「介護分野における「生産性向上」とは? 介護の生産性」

3-2. 業務の明確化と役割分担

業務改善の取り組みの2つ目に、業務の明確化と役割分担、人員体制の見直しがあります。この時に有効な手段が「マスターライン」です。

マスターラインとは、1日の業務を時間軸で整理し、業務の流れを可視化する方法です。現状の業務内容と、業務の担当者、業務にかかる時間を見える化することで、ムリ・ムダ・ムラ(3M)の洗い出しが可能となります。たとえば、必要以上に人員が配置されている業務や、昔から同じ方法で行っているけれど、実は簡略化が可能な業務が見つかるかもしれません。その上で、適正な役割分担の検討や、手順や時間の見直しを行います。

また、見直しによって偏りや非効率な時間配分を解消すると、残業の削減やストレス軽減にもつながります。タスクの明確化を通じて業務の流れをチーム全体で共有し、スムーズな連携とケアの質の向上を行いましょう。

3-3. 手順書の作成

介護現場では、同じ業務であっても職員のスキルや対応にばらつきが出やすいため、質を均一に保つには手順書の作成が欠かせません。手順書は、単なるマニュアルではなく、理念や目指すケアの在り方を共有するツールという側面も持っています。

まずは現行の業務手順を職員ごとに書き出してもらい、見える化します。次に、ムリ・ムダ・ムラ(3M)の観点で改善点を見つけ出します。同時に、効率化のための工夫ができそうなポイントも探っておきましょう。ここまで情報を整理したら、新しい手順を決定し、手順書の作成に入ります。作成時に気を付ける点は、「誰が見ても分かりやすい」手順書にすることです。フロー図や写真を活用し、できる限り文字は減らしたほうが活用されやすいです。また、クリアすべき基準も明確に示すことを意識しましょう。

標準化された手順書があれば、経験の浅い職員も質の高いケアを提供できるようになり、チーム全体の熟練度の底上げにもつながります。結果として、業務の属人化を防ぎ、チームケアの質が向上します。

3-4. 記録・報告様式の工夫

介護現場では記録や報告が情報共有の要です。様式を工夫しデータを活用すれば、業務の効率化と質の向上が同時に図れます。まず、現在使われている、あるいはあるのに使われていない帳票や記録様式の必要性と使い勝手を見直します。重複している項目や見づらいレイアウト、分散している情報がないかを確認し、必要に応じて情報の統合や様式の再設計を行いましょう。さらに、目標設定や達成状況の記入欄も加えると、職員の達成意欲の向上にもつながります。

また、利用時のルールや記述例を明示すると、記入内容の質のバラつきが減り、報告の精度が向上します。一度見直しを行った後は、期限を決めて新しい帳票で運用してみましょう。その後振り返りを行い、課題が見つかればさらに改善を加えていきます。小さな工夫の積み重ねにより業務の効率化が実現し、介護サービス全体の質が高まります。

3-5. 情報共有の工夫

介護現場において、情報共有は質の高いチームケアを実現するカギです。利用者の状態は常に変化するため、タイムリーかつ正確な情報の伝達が不可欠です。どの情報を誰が、どこで、いつ、どのように共有するかを明確にし、適切な共有手段の検討と、ルール化を図りましょう。

ICT機器の導入は情報共有の手段として非常に役立ちます。たとえば、タブレットによる介護記録の入力と管理の一元化や、事業所外の関係者とWEB会議を行うことも可能です。ほかにも、スマートフォンにインカムアプリをインストールし、ハンズフリーで介助をしながらリアルタイムに誰かと情報連携を行ったり、指示出しや報告をしたりできます。また、定型入力や音声入力、チェックボックスの活用により、介護記録の転記ミスやあちこちに記録を残す作業の手間も軽減されます。このような工夫により職員間の連携がより迅速かつ円滑になれば、利用者に対するケアの質向上が期待できます。

3-6. OJTの仕組みづくり

OJT(On the Job Training)は、介護現場における実践的な育成方法です。これは新任職員を即戦力に育てるためだけでなく、ベテランやリーダー層の人材育成においても活用され、介護事業所で働く職員全体の学びの機会として非常に有効です。

属人的な指導は内容にムラが出やすく、教わる側に混乱が生じます。効果的なOJTを行うには、育成の目的や指導内容、手順を事前に明確にしておく必要があります。また、教える側のスキルにも注目し、指導技術の研修やフォロー体制を整えることが大切です。

標準化された手順を設けて共有し、誰が教えても同じ質を保てる体制をつくった上で、定期的な評価を取り入れ、フィードバックを行うことで学ぶ側のモチベーションも高まります。OJTを行う相手の能力や知識、意欲や性格といった要素を加味して、柔軟に育成を行うことを意識しましょう。

OJTを仕組みとして確立することで、組織全体の人材育成力を強化できます。

3-7. 理念・行動指針の徹底

介護現場では、日々マニュアル通りにいかない場面に直面します。そのようなケースこそ、組織としての理念や行動指針に立ち返ることが重要です。どのような軸で行動すればよいか、職員一人ひとりが分かっていれば、現場での判断や行動に一貫性が生まれ、イレギュラーな対応にも自信を持って臨めます。

理念を現場に定着させるには、日常の朝礼での唱和や、理念や行動指針を記載したカードを携行し、業務中いつでも見返せるようにするといった工夫が効果的です。また、自分の業務が理念とどうつながっているかを日頃から意識することが、職員の自律的な行動を育みます。

組織の理念は時代の変化にあわせて見直すことも大切です。理念と行動指針の徹底は、単なる方針ではなく、すべての業務を判断する時の「軸」を組織内に根付かせる取り組みです。

4. 介護業務の生産性向上に向けた業務改善の6ステップ

介護業務の生産性向上に向けた取り組みは、大規模な改善から始めず、段階を踏んで進めることが大切です。厚生労働省では、改善活動を効果的に推進するための手順として、6つのステップを示しています。準備から見える化、実行、振り返りまでを一連のサイクルとして継続的に行えば、現場に即した着実な業務改善が可能です。

ここでは、生産性を向上させるための6つのステップを詳しく解説します。

4-1. 改善活動の準備をする

改善活動を円滑に進めるためには、推進体制の整備が欠かせません。はじめに、改善に取り組むプロジェクトチームを立ち上げ、リーダーを任命します。リーダーには、力強く現場を先導できる人材を任命することが望ましいです。メンバーには、現状に問題意識を持ち、改善活動に前向きに取り組める人材を配置します。この時、将来の経営層の育成も視野に入れて選任することをおすすめします。あわせて、経営層が全職員に向けて改善の取組開始を明言し、組織全体で改善に取り組む姿勢を共有することが重要です。

また、e-ラーニングなどを活用し、職員一人ひとりが生産性向上の意義を理解することで、組織全体として活動へのモチベーションが高まり、改善の効果を最大化する土壌が整います。

施設の職員のみで実行するのが難しい場合は、外部の研修や改善活動を支援してくれるコンサルタントなど、第三者に力を借りることも非常に有効です。

4-2. 現場の課題を見える化する

改善の第一歩は、現場が抱える課題を明確に見える化することです。課題の見える化では、管理職の抱える課題意識を共有すると共に、現場の職員が理想とする介護や働き方はどのようなものか?にも耳を傾けることが重要です。

とはいえ、初めから活発に意見が出るとは限りません。話し合いの場でなかなか発言がなくても、リーダーや会の進行役は相手の考えがまとまるのをじっと待つことも必要です。また、誰でも気軽に発言ができる環境をつくるためには、会の始めにはアイスブレイクを挟む、「他者の意見を否定しない」「建設的な発言をする」「立場や経験、職種に関わらず、『現場の改善』という一つの目的に向かって同じ立場で会話をする」といったルールを設けるなどの工夫をして、職員が安心して活発に発言できる場を意識しましょう。

課題把握シートや見える化ツールを使い、感覚的な問題を定量的に把握することもポイントです。実際に何が問題なのかを視覚的に共有すると、現場全体の改善活動に対する意欲も高まります。

4-3. 実行計画を立てる

見える化された課題の中から、取り組むべき課題を選定し、実行計画を策定します。すべての課題を一度に解決しようとせず、難易度が低く、解決が可能なものから優先順位をつけて対応しましょう。

その際、課題ごとの解決方法や担当者、役割分担を明確にすることが大切です。実行期間は3カ月程度を目安として計画を立てましょう。計画に進捗の確認ポイントを設けると、実行中の軌道修正がしやすくなり、改善活動の成果につながりやすくなります。「実行計画をつくり出すときりがない」という声もありますが、先にあげた要点を抑えた計画の大枠が完成したら、まずは実行に移してみましょう。

4-4. 改善活動に取り組む

計画を立て、実行フェーズに移ったら、最も重視するべきは成功体験を積み重ねることです。先述のとおり、難易度が低く改善可能な取り組みをいくつか繰り返し、成功体験をプロジェクトメンバーで共有する仕組みをつくることで、メンバー同士の結束を固め、さらなる課題解決へ挑戦する意欲の創出につながります。

中には、取り組みが思うように進まない、失敗に終わったという場合もあるでしょう。そんなときも「誰が悪いのか」「どうして失敗したのか」と責めるような雰囲気は避けましょう。リーダーを中心にメンバー全員で結果を振り返り、前向きにトライ&エラーを繰り返すことで、生産性向上という目的達成に向けた改善が一歩ずつ進むはずです。

活動の目的や範囲、期間、予算などについては、現場職員とマネジメント層との連携のもと明確にしましょう。

4-5. 改善活動を振り返る

改善活動の途中や終了後には、必ず振り返りを行います。取り組みの過程でどのような成果が得られたかを検証すると同時に、予定どおり進んでいるかをチェックし、必要があれば軌道修正を加えます。

振り返りの際には、現場の意見(定性)と数値(定量)の両面から評価を行うことで、次回以降の改善にも活かせる気づきが得られます。職員に対してアンケートをとることも有効です。成果が見えると、職員の意欲向上にも良い影響が期待できます。

4-6. 実行計画を練り直す

振り返りを経て得られた成果や課題を踏まえ、実行計画を見直すことが次の改善につながります。うまくいった点は継続し、うまくいかなかった点は原因を分析した上で対応策を検討しましょう。

この時、優先度の低い課題や難易度が高く着手に躊躇していた課題にも再度目を向け、改善の対象に加えることも検討します。PDCAサイクルを1年単位で継続して回すことで、改善活動は一過性のものではなく、組織の文化として根付いていきます。

5. 介護の生産性向上に活用できるICTツールの事例

 介護業務効率化と質の向上においてICTツールの導入は有効

介護業務の効率化と質の向上を図る上で、ICTツールの導入は極めて有効です。たとえば、チャットツールやインカムによるグループ通話機能を使えば、スピーディな情報共有やチーム連携が可能です。また、勤務シフト作成ツールを導入すればシフト作成の担当者負担が軽減し、公平性の向上が実現したり、記録業務のクラウド化で紙への転記や二重入力の手間とミスを省けたりするなど、職員の事務作業時間も大幅に削減できます。ほかにも、クラウド型の見守りカメラの導入で利用者さまのベッド周りの動きを検知し、夜勤などの少人数体制であっても効率的な見回りを可能にします。

こうしたICT活用の好例として、社会福祉法人嵐山寮の取り組みがあります。同施設では、職員同士の情報共有にオンプレミス型のグループウェアを使用していましたが、アクセスがパソコン(PC)に限定されるため、タイムリーな連携に課題がありました。そこで導入したのが「auスマートフォン」と「LINE WORKS with KDDI」、さらに「KDDIの内線サービス」です。職員は普段使い慣れたLINEと同様の感覚で操作でき、導入直後から現場にスムーズに浸透しました。

この仕組みにより、職員同士がシフト交代時に気づいた点をグループトークで共有したり、写真を使ってケガの状況を伝達したりと、情報の正確性と即時性が飛躍的に向上しました。外部事業者との情報共有も安全に行えるようになり、送迎や通院対応もスムーズになったほか、画像を活用した介助方法の共有や、ご家族への状況説明にも役立ち、介護サービスの品質向上にも寄与しています。

嵐山寮のように、職員の負担軽減とサービス向上を両立させるICT活用は、今後ますます重要になるでしょう。

まとめ

介護現場の生産性向上は、単なる業務の効率化に留まらない重要な取り組みです。まずは課題を可視化して、ムリ・ムダ・ムラの排除と改善できるポイントを見つけます。その上で、改善行動と業務の標準化により、職員の負担を軽減した働きやすい職場環境と、提供するサービスの質の向上を目指しましょう。

生産性向上は一朝一夕に実現するものではありませんが、日々の業務改善や組織全体の意識改革を通じて、着実に成果へとつなげられます。

KDDI まとめてオフィスは、介護現場の改善取組のコンサルティングを行っています。課題の特定から、状況に応じた適切な解決手段の提案まで、ワンストップで提供しているので、お悩みの方はぜひお気軽にご相談ください。

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監修者

Meister株式会社 代表取締役 熊田 圭佑

Meister株式会社
代表取締役 熊田 圭佑

【経歴】
医療法人で介護職員や事務長、法人本部経営企画等に従事。その後、大手プロフェッショナルファームの"デロイト トーマツ グループ"に入社。前職では、主に大手介護事業者の戦略立案及び経営改善、M&A支援、厚生労働省の調査研究事業等を経験し、2023年にMeister株式会社を設立。総務省の財務・経営マネジメント強化事業アドバイザーや複数の大学で非常勤講師としても活動している。

HP:Meister株式会社

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