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つながりにくい被災時の『通話』。ネットや衛星を介した通信手段の確保を!

つながりにくい被災時の『通話』。ネットや衛星を介した通信手段の確保を!

2017年02月21日掲載(2024年04月09日更新)
※ 記載された情報は、掲載日現在のものです。

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大きな地震が起きた時は、誰もが大切な人の安否を確認したくなるもの。そのため発生から数日間はトラフィックが集中し、電話がつながりにくくなります。また、基地局のケーブル遮断などで数日間つながらない地域が出てくる可能性も否めません。そうした事態を想定し、通信キャリアも災害用伝言版サービスの提供などさまざまな対策を講じています。企業として初動が遅れ、大きな被害を受けないためには、こうした備えを万全にして従業員の安否確認や拠点の被害状況の把握がスムーズに行えるようにすることが大切です。今回は災害時の通信手段の確保についてご紹介します。

目次

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安否確認手段の1位は『メール』。『通話』も過半数越えだが...

大きな地震が起きたが、電話がつながらない。そんな時に功を奏したのが、インターネットを介したサービスの数々です。

東日本大震災の時、「Twitter」などのSNSが情報収集に一役買ったのは記憶に新しいところ。熊本地震でも、行政がTwitterを積極的に活用。水道の漏水箇所について情報提供を募ったり、広まる憶測や誤報などを打ち消す際に功を奏しました。

一方、安否確認に活用されて注目を集めたのは「LINE」です。メッセージを閲覧したことを知らせる「既読」機能や、複数人でやりとりできる点も、災害時の通信手段として大いに有効だったといえるでしょう。

つまり、ひとえに"つながりにくい" と言っても、『通話』はつながりにくく、インターネットは比較的つながる状況にあったのです。さらに、スマートフォンの普及でWi-Fiへの接続やSNSが手軽に利用できるようになったのも理由としてあげられます。
万一の備えとして、スマートフォンを導入するのも対策として有効でしょう。

こうしたインターネットの活用は企業防災においても大いに有効なのですが、実態は少し異なっているようです。
東京商工会議所が2016年5月に行った、会員企業の防災対策に関するアンケート結果によると、『従業員に対する安否確認の手段』は以下のグラフの通りです。

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安否確認の手段は、いずれの調査年も『メール』が1位。『SNS』も年をおうごとに増加傾向にありますが、その一方でいまだに『通話』が過半数を超えています。また、『災害用伝言サービス』や『独自に整備した安否確認システム』には大きな変化が見られません。

グラフから推測できるのは、普段使い慣れているツールほど、緊急時にすぐ対応しやすいということです。企業においてもチャットなどのサービスを日常的な連絡手段として採用しておくと、いざというときに役立つことでしょう。

なおKDDIでは、ビジネス版の『LINE』と呼ばれている「LINE WORKS with KDDI」をリリースしました。
「LINE WORKS with KDDI」は、『LINE』の兄弟会社であるワークスモバイルジャパン株式会社が提供するビジネスチャットの決定版。『LINE』の便利さや使いやすさはそのままに管理者によるパスワードポリシーの設定や、トーク履歴の出力・ファイルのダウンロード制限など、セキュリティ設定ができます。
さらに、『LINE』ではグループチャットで『既読』が付いても誰の既読なのか分かりません。しかし「LINE WORKS with KDDI」は誰が確認をして『既読』になったのか分かるようになっており、『LINE』よりも安否確認に向いています。

地上ネットワーク施設を介さず、確実に通信できる衛星携帯電話に注目

通話がつながりにくい状況や、基地局のケーブル遮断の影響を受けない、もうひとつの通信手段が衛星携帯電話です。

衛星携帯電話は、国内の地上インフラ設備を利用せずに、上空数百?3.6万kmの衛星通信を利用した通信サービスです。通信手段が途絶えてしまった災害現場での非常用通信手段として広く利用されています。熊本地震の時も、各通信キャリアは無線LANアクセスポイントや特設公衆電話などとともに多くの衛星携帯電話を被災地に配備し、通信手段として活用されていました。

近年では音声通話だけでなく、データ通信が可能な機種や、スマートフォンとWi-Fi接続ができ、日常使っているアドレス帳データをそのまま利用できる機種などもあります。また、衛星携帯電話というと大きなイメージを持たれがちですが、片手で通信可能な機種もあります。災害時は倒壊した建物や落下物などで行動が制限されるため、持ち運びや使い勝手の良さも意識して選びたいところです。

その一方で、本体価格や通話料がスマートフォンに比べて高額なため、拠点ごとに数台配備し、普段は利用せずに非常時専用としている企業が多いようです。

いつもはごく当たり前にやりとりしている『情報』が遮断されることは、人命にも関わりかねない、重大な事態です。企業として速やかに従業員の安否や被災状況を共有し、一刻も早く事業の継続、復旧につなげることが求められています。

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