チェックリストで確認! あなたの会社の災害対策は万全?
『企業防災』という言葉をご存知でしょうか。
巨大地震の発生により個人の防災意識は年々高まっていますが、具体的な防災対策を立てている企業は決して多くはありません。
国の防災基本計画にも、企業防災の推進が位置づけられています。今や必須となりつつある災害対策。巨大地震に備えるために、まずは会社の災害対策の現状を確認してみましょう。
目次
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巨大地震が発生! 対策していてよかったこと
『地震が発生したときに対策を取ればよい』という考え方では、危険や危機は回避できません。
東日本大震災での実例を見ると発生前の地震対策の必要性が見えてきます。
【IT系企業A社(仙台市)の場合】
(被害の状況)
津波の被害はなかったものの、オフィス内は落下物があり通常業務ができない状況。オフィス内を片付けても停電などライフラインが復旧していなかったのですぐに業務再開はできなかった。
(事前に対策を取っておいてよかったこと)
・社内のデータに関してはクラウド環境に置いていたので、消失することはなくすぐに使うことができた。
・ファイルサーバやメールサーバは東京などに分散配置しておい現状合をたため消失を免れた。
・スマートフォンやタブレット端末を社員に配布。普段から活用していたことで安否確認など災害時のやり取りがスムーズにできた。
【メーカーB社(東京)の場合】
(被害の状況)
オフィス内に書類などが散乱したものの、建物の損壊は免れた。また、帰宅支援マップがなかったため徒歩での帰宅ができない社員がいた。
(事前に対策を取っておいてよかったこと)
・社内SNSの活用により地震発生2時間後には全員の安否を確認することができた。
・LEDライトやブランケット、軍手などが入った災害対策グッズを備えておいたことでライフラインが復旧するまでブランケットや軍手で寒さをしのぐことができた。
・マスクも防寒になって役に立った。
上記は、ほんの一例にしか過ぎませんが社員の安否確認や重要なデータのクラウド環境での保存など2社とも地震発生前に対応策を講じていたためダメージを軽減することができました。『備えあれば憂いなし』と言うことわざもあるように防災意識の高さが企業の存続のカギを握っているといっても過言ではないかもしれません。皆さんはいかがでしょうか。もしも地震が発生した時、どのように対応するか頭の中でシミュレーションできていますでしょうか。
簡単チェック! 企業防災対策の現状を知ろう
災害対策を始める前に知っておきたいのが自社の防災対策の現状です。
- 従業員の安全確保
- 通信手段の確保
- 事業の継続
この3つを柱として会社の現状を確認してみましょう。以下の項目に当てはまる場合はチェックを入れてください。
【お客さまや従業員の生命、身体等の安全確保】
□防災担当者がいる
□想定される被害を把握している
□災害時情報を得る手段を把握している
□消火器や火災探知機、スプリンクラーなど二次被害を防ぐ対策をしている
□従業員を救出するための道具を用意している
□安否を確認する手段が決まっている
□災害時、全従業員の帰宅方法を把握している
□全従業員の避難先を把握している
□全従業員の家族の安否の確認方法が決まっている
□食料を社内などに備蓄している(最低3日分)
□定期的に備蓄品を確認している
□医薬品を社内などに備蓄している
□簡易トイレを用意している
□毛布やマスクなどを用意している
□建物内の危険個所を把握している
□落下防止対策をしている
□建物や設備の点検を定期的に行っている
□避難経路を確保し、定期的に防災訓練を行っている
□地域と連携を取っている
□地震発生時の行動について全従業員で情報を共有している
【通信手段の確保】
□衛星通信など災害発生時の通信手段を複数確保している
□携帯電話などを充電できる非常用のバッテリーを準備している
【事業の継続】
□事業を継続する方法を把握している
□事業継続のための組織体制を整えている
□復旧に必要な資材や機材を把握している
□目標の復旧時間が決まっている
□データの管理方法が決まっている
□重要なデータや管理・運営しているウェブサイトの復旧手段を把握している
□被災時に備えて保険や銀行の災害時融資を予約したり、自治体の災害時ローンを検討したりしている
いくつチェックができたでしょうか。上記の項目が防災対策のすべてを網羅しているとは限りませんが、チェックしていない箇所が今必要な防災対策の具体的な内容です。優先順位を決めて少しずつ対策を練ることから始めることをおすすめします。そして社内全体で情報を共有し、より強固な災害対策を立ててみてはいかがでしょうか。
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現状を把握できれば、後は対策を取るだけです。そして、最終的にはBCP(事業継続計画)の策定へとつながることが目標となります。
いざという時のためにどのように対策を講じればよいのでしょうか。BCPについては、次回詳しくお送りします。
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