ドライブレコーダー特集
法人向けドライブレコーダーに欠かせない機能とは?
前回は、ドライブレコーダー(以下、ドライブレコーダー)の需要の高まりについてご紹介しましたが、今回は特に法人向けのドライブレコーダーに求められる機能について掘り下げます。今回もクルマ関連メディアの運用に関わっているものの、ドライブレコーダーは初心者のライターがKDDIまとめてオフィス株式会社にいろいろ教えてもらいました。
目次
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KDDIまとめてオフィス株式会社 営業推進本部 サービス推進部 企画G
鰐部直生(左)・柳田裕太(右)
通信機能付きドライブレコーダーなら法人のお悩みを解決!?
ライター:社用で車を使うなら、「事故を防ぐ」機能が付いたドライブレコーダーの装備が必要ということでしたが、具体的にはどんな機能なのでしょうか?
柳田:通信機能です。まずは法人ならではの課題を例に、機能と活用方法をご紹介します。
〈課題1〉 クルマの運転に不慣れな従業員が増えてきた
卸売業を営む中小企業で車両管理を担当している総務部係長の鈴木さん。運転スキルに問題があるルート営業2年目の佐藤さんの指導に悩んでいます。
鈴木「佐藤さん、ちょっといいですか。今、ドライブレコーダーの映像をチェックしていたんですが、かなり危険運転しているみたいですね。事故には至らなかったけど、このままだといつ深刻なアクシデントに発展してもおかしくないですよ。なぜそんなに荒っぽい運転をしてしまうんですか?」
佐藤「申し訳ありません......。プライベートでめったにクルマに乗らないもので、あまり運転が得意じゃないんです。それに、特に月末は複数のアポイントメントが詰まっているので、ちょっと予定をオーバーすると次の約束時間を守らなきゃと、つい焦ってしまって......」
鈴木「気持ちはわかりますが、間に合わなそうだからといって、焦って事故を起こしたら元の子もなくなりますよ。もう少し気をつけて運転するようにしてください」(しかし、これ以上、どう指導すれば改善されるんだろう......)
柳田:安全運転の指導に悩む企業さまは多いですね。なかでもルート営業のように、納品や定期訪問など決められた時間の中で多くの企業を回ることが多い業務スタイルの企業は、相手先に遅れまいと急ぐ気持ちが事故につながるケースも少なくないようです。
ライター:最近はクルマを持たない人が多いので、似たシチュエーションは数多く見られそうですね。特に若者はクルマ離れの影響で、運転スキルが低くなったという話もよく聞きます。
鰐部:そうですね。しかし、一般的に企業は複数台の車両を保有しているため、ドライブレコーダーに残っている全車両の全動画をチェックして指導するのは現実的ではありません。
ライター:たしかに危険運転を自己申告する社員は多くないでしょうし、かと言って全部チェックするというのは無理がありますね。
鰐部:はい。それに対しては、弊社の通信機能付きドライブレコーダー「まとめてくるまティクス2」の、危険運転を動画付きでリアルタイムに管理者へお知らせする機能がとても効果的です。
ライター:なるほど!アラート機能のおかげで、危険運転をしたその日のうちに指導できるんですね。それは管理者も助かりますね。
柳田:実際、他社製品には動画で危険運転を知らせる機能がないからと、「まとめてくるまティクス2」に替えていただいた卸売業の企業さまもいらっしゃいます。これまで中途半端だった安全運転の指導も、より踏み込んで行えるようになり事故防止の効果が出ているそうです。
〈課題2〉社用車の管理がめんどくさい......!
最近、総務部に異動して事業所の社用車13台の管理を任された田中さん。係長の山崎さんより、リスク管理のため車両管理台帳を作成するよう依頼され悩んでいます。
山崎「田中さん、今日も遅いですが大丈夫ですか?」
田中「すみません......。係長、車両管理ってこんなに大変だったんですね......。ガソリン、リース料などの車両コストや自動車税、自動車保険、車検のまとめ......加えて車両の使用状況や安全運転指導など、管理項目が多くてまとめきれません」
山崎「社用車を持つ企業には使用者責任というものがあり、リスク管理のためにもとても重要な業務なんです。私のほうでも、もっと効率化できる方法はないか、考えてみますね......」(とは言ったものの、どうしたらいいものか......)
柳田:台数や使用状況にもよるとは思いますが、複数台の社用車を管理するのはかなりの手間になっているケースがあります。また、交通事故発生時に於ける企業の社会的責任が増している中、リスクマネジメントの部分でもご苦労されていると聞いています。
ライター:かなり切実ですね。ドライブレコーダーの通信機能は、こうした管理業務にも役立つのですか?
柳田:例えば弊社の「まとめてくるまティクス2」なら、1台ごとに、いつ、どれだけドライバーがどのように運転したかなどのレポート(日報、月報)をweb上で作成できる機能があります。レポート内運転評価シートを活用し未然に事故を防ぐための安全運転指導ができます。
柳田:車両管理者は運行計画を立てたり、安全運転講習を行ったりと、安全運転を確保するためには、さまざまな業務が発生しますから、ぜひお役立ていただきたいです。
ライター:細かい業務でも、積み重ねることで大きな負担になりますよね。通信機能付きドライブレコーダーは業務改善にも役立つんですね。
〈課題3〉社用車の利用効率を上げたい!
製造業を営む中小企業の営業部係長の高橋さんは、顧客から部品が切れたので至急近くにいる営業担当に届けてほしいと頼まれました。そのエリアの近くにいま、誰がいるのか把握できず、片っ端から電話することに......。
高橋 「もしもし。村田くんは確かA区が担当だったよね。急ぎ××商事に部品を届けてほしいんだけど、今から行ける?」
村田 「係長すみません。実は今◎◎社のアポイントで、C区にいるんです」
高橋 「C区? そこは別の部が担当じゃなかったか?営業エリアの重複は効率が悪いから避けるように前々から言っているだろう。うーん、困ったなぁ......」
柳田:いま社用車がどこにいるのか、通常のドライブレコーダーでは確認できません。でも、通信機能付きのドライブレコーダーを使うと、リアルタイムで社用車のいる場所の把握ができるんです。
ライター:なるほど、それなら急な顧客からの訪問依頼などにも対応できますね。
鰐部:また、もう一つの悩みとして、製造業などは営業エリアが重複しているケースも多く、より社用車の利用効率を上げたいという声もよく聞きます。
柳田:GPSで走行記録も残るので、どのルートを走ったかも管理者が把握できます。例えば、重点的に営業したいエリアにちゃんと営業車が回れているかなど、営業戦略の分析資料としても使えます。
ライター:営業範囲の重複やスタッフが足りていないエリアの洗い出しなど、人員配置などにもデータとして使えそうですね。レポートを毎回手動で記録しなくても、自動で記録されるのは魅力的ですね。
法人ならではの課題を解決する、通信機能付きドライブレコーダー
通信機能付きドライブレコーダー「まとめてくるまティクス2」
ライター:今回お話を聞いて、複数台の車両をいろいろな人が運転する法人だからこそ通信機能付きドライブレコーダーが必要なのだと感じました。
柳田:アナログな管理はどうしても業務を圧迫しますが、クルマの管理専任で人を雇えるかといったら、多くの企業はなかなか難しいかと思います。限られた時間と人材の中で......と考えると、効率化できる部分こそ積極的に改善することをおすすめします。
ライター:事故などトラブル時の把握が、すぐできるというのもいいですね。
柳田:「もしも」のときこそ、企業の真価が問われる場面です。適切な初期対応をするためにも、リアルタイムでの状況把握は欠かせないでしょう。
個人所有のクルマとは、状況がまったく異なる業務用車両。だからこそ、ドライブレコーダーもただ録画するだけでは不十分。企業として「もしも」に対応するために、そして日常の管理コスト削減のためにも通信機能付きドライブレコーダーが必要なのですね。次回は、事故にフォーカスして、なぜ通信機能付きドライブレコーダーが必要なのか、より詳細に迫りたいと思います。
ライター蓑島誉子(みのしま たかこ)
クルマ関連メディアのライター歴4年目だが、ドライブレコーダーについては初心者。NCAP(新車アセスメントプログラム)の勉強会に参加してから、クルマの安全について強く興味を持つようになった。
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