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電子契約で収入印紙の貼りつけが不要になる根拠は?メリットや具体的な運用方法を解説

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電子契約で収入印紙の貼りつけが不要になる根拠は?メリットや具体的な運用方法を解説

2021年08月31日

PCとハンコが並んだ写真(電子契約)

テレワーク環境が普及するにつれ、電子契約に切り替える企業も増えてきています。

電子契約を行う場合、収入印紙の貼りつけは不要です。

この記事では、電子契約において収入印紙の貼りつけが必要ない理由とともに、電子契約のメリットや具体的な方法などについて解説します。ぜひ参考にしてください。

目次

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そもそも印紙税とは?

そもそも印紙税とはどのようなものなのでしょうか。ここでは、印紙税について解説します。

印紙税の概要

印紙税とは、経済的な取引のために作成する特定の文書に対して課される税です。たとえば、ビジネスのために作成する契約書や領収書などには印紙税が課されます。印紙税については、印紙税法で定められています。

印紙税額

印紙税額は、書類の種類や扱う金額によって変化します。具体的な印紙税額は以下のとおりです。

請負契約

不動産や消費貸借の契約

~1万円未満

非課税

非課税

1万円以上~10万円以下

200円

200円

10万円超~50万円以下

200円

400円

50万円超~100万円以下

200円

1,000円

印紙税は、書類の種類や扱う金額に基づいて正しい金額を納付する必要があります。

収入印紙について

収入印紙は印紙税を納めるために使用します。ここでは、収入印紙とはどのようなものなのか解説します。

収入印紙とは?

収入印紙とは、おもに国に対する税金や手数料の支払いの際に書類に添付する証票(切手のような紙)のことをいいます。印紙税を納めるためには、収入印紙を課税文書に貼り付けるのが一般的です。収入印紙は法務局だけでなく、郵便局やコンビニエンスストアなどでも購入できます。

印紙税がかかる理由

印紙税が課される契約書や領収書は、経済的な取引のために作成される書類であり、その背景には経済的な利益があると考えられます。経済的な利益が発生している場合、税を負担する能力があると解釈されます。ビジネスで使用される契約書や領収書に対して印紙税が課されるのはこのためです。

収入印紙代は誰が負担するのか?

印紙税を納めるためには収入印紙を購入する必要があります。収入印紙代は、印紙税の対象となる文書を作成者する人が負担するのが一般的です。ただし、明確な規定があるわけではないため、当事者同士の取り決めによって収入印紙代を負担すれば問題ありません。たとえば、1つの契約書を2社以上が協力して作成する場合は、連帯して印紙税を納めるケースもあります。

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電子契約では収入印紙の貼りつけが不要となる根拠

経済的な取引のために作成した文書であっても、電子契約であれば収入印紙の貼りつけは不要です。それはなぜなのでしょうか。ここでは、電子契約で収入印紙が不要となる理由を解説します。

印紙税法

印紙税法は、印紙税の納付の根拠となっている法律です。印紙税法第3条において、課税対象となる文書には印紙税が課されることが明示されています。ただし、印紙税法基本通達第44条第1項では、印紙税法第3条の対象となるのは用紙に記載されている文書だと定められています。電子契約では契約内容を用紙に記載するわけではないことから、収入印紙の貼りつけは不要です。

参議院の答弁書

参議院の第162回国会における質問主意書では、電磁的記録により作成された文書は非課税であることが示されています。日本国内でペーパーレス化が進んでいる状況を考慮し、国会においても電子契約では収入印紙が不要であることが確認されました。この質問主意書は、参議院の公式Webサイトからも閲覧できます。

民法

ビジネス上の契約でも、用紙による契約書の作成は必須ではありません。2020年4月に改正された民法では、第522条において契約時に書面は必須ではない旨が定められています。書面による契約を交わさない場合、収入印紙を貼りつけるスペースもありません。よって、収入印紙を貼りつけなくても問題ないと解釈できます。

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電子契約により収入印紙が不要になるメリット

電子契約で収入印紙が不要になると、さまざまなメリットがあります。ここでは、具体的なメリットについて解説します。

収入印紙代のコストを削減できる

収入印紙が不要になれば、収入印紙の購入にかかるコストを削減可能です。収入印紙代は取引する金額によって変わるため、場合によっては大きな負担になる可能性があります。たとえば、億単位の取引をする際にかかる収入印紙代は数十万円です。

電子契約に切り替えると、収入印紙代だけでなく、書類の印刷・製本・郵送などにかかるコストも減らせます。

業務を効率化できる

収入印紙の貼りつけが必要なくなると、収入印紙を購入する手間が省けます。貼りつける作業の手間や時間も削減可能です。契約書を作成してから契約を完了させるまでに必要な作業が減るため、よりスピーディーに契約を締結できるようになります。業務効率化を目指すうえでも、電子契約には大きなメリットがあります。

コンプライアンスの強化につながる

重要な契約を電子契約で交わせば、管理もしやすくなります。誰がいつどこで契約内容を閲覧したか記録を残せるため、紙の書類よりも安全に管理できるようになります。

万が一、データが改ざんされたり、データを紛失したりしても、あらかじめバックアップをとっておくと元のデータを簡単に復元可能です。

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電子契約により収入印紙を貼りつけない場合の注意点

電子契約に切り替えると収入印紙の貼りつけが不要になりますが、注意すべき点もあります。ここでは、具体的な注意点について解説します。

対応できない契約もある

電子契約が浸透しつつありますが、なかには法律の定めにより紙の書面でのやり取りが必須の契約もあります。そのような取引は電子契約ができず、従来どおり収入印紙も貼りつけなければなりません。たとえば、宅地建物売買等媒介契約・定期借地契約・定期建物賃貸借契約などは紙の書面での契約が必須です。

ただし、法改正が進んでいるため、将来的にはこれらも電子契約に切り替えられるようになる可能性もあります。

社内体制を整備する必要がある

電子契約を導入するためには、社内体制も変更する必要があります。全面的な調整になることから、社員にとって大きな負担がかかります。いきなり社内体制が変われば社員が作業しにくくなる恐れがあるため、注意しましょう。社内や社員の状況にも配慮しながら、無理なく社内体制を整備しなければなりません。

取引先からの理解を得る必要がある

取引先との契約を電子契約に切り替えるときには、取引先から合意を得る必要があります。それぞれの取引先に対して経緯やメリットを伝えたうえで、電子契約の必要性について理解してもらいましょう。

ただし、丁寧に説明してもすべての取引先が合意するとは限りません。合意を得られない取引先があれば、個別に紙の書面での契約を継続する必要があります。

電子契約で収入印紙代を削減する際のポイント

電子契約により収入印紙代を削減するうえでは、さまざまなポイントがあります。具体的なポイントについて解説します。

ITツールを有効活用する

従来の契約を電子契約に切り替えるなら、専用のITツールを導入するのがおすすめです。契約時には重要な内容を多く扱うため、セキュリティ対策が万全なITツールを選びましょう。また、自社で扱っている書類の特徴を踏まえ、スムーズに移行できるかどうかも確認してください。

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費用対効果を考慮する

電子契約に切り替えるためには、まとまった導入費用がかかります。ITツールやシステムの導入費用が印紙税額よりも大幅に高い場合、わざわざ電子契約に切り替えても費用対効果はあまり期待できません。

電子契約に切り替える際は、自社における費用対効果を考慮したうえで最適なITツールやシステムを選ぶ必要があります。

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まとめ

電子契約に対応すれば、収入印紙代を節約できるというメリットがあります。ほかにもさまざまなメリットがあるため、社内や社員の状況を考慮しながら電子契約への切り替えを進めましょう。

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※ 記載された情報は、掲載日現在のものです。