ホームThink with magazine固定電話・音声
スマホを内線化するには?メリット・注意点と内線化の方法を解説

スマホを内線化するには?メリット・注意点と内線化の方法を解説

2024年02月08日掲載
※ 記載された情報は、掲載日現在のものです。

スマホを内線化するには?メリット・注意点と内線化の方法を解説

出先で会社にかかってきた電話に対応したり、社内に残っている人に連絡を取ったりする際に、スマートフォン(スマホ)を内線電話として扱えると便利です。FMCやクラウドPBXを利用するとスマホを内線化できるため、社員の出先での対応が多い企業ではスマホの内線化を導入することをおすすめします。

当記事では、スマホ内線化の方法やメリットを詳しく解説します。導入コストやデメリットについても確認しながら、スマホ内線化を検討しましょう。

電話サービスの導入や切り替えを検討中なら、KDDI まとめてオフィスにご相談ください

1.スマホは内線化できる?

スマホを内線化するには?メリット・注意点と内線化の方法を解説

スマホの内線化とは、ビジネスフォンに備わった内線・外線・転送といった機能をスマートフォンでも利用できるようにする技術です。スマホを内線化すると、据え置き型のオフィス電話の代わりにスマホを利用でき、場所を問わず仕事の電話対応が可能になります。インターネット回線を利用してスマホを内線化するため、出先からの内線電話や会社番号を用いた発信ができます。

スマホの内線化によって期待できるメリットは、業務効率化やコスト削減です。特に、リモートワークの従業員が多い仕事や事業所が留守になる機会の多い職場では、効果を発揮します。

内線化を目的としたツールにはさまざまな種類があり、中にはチャット機能やビデオ通話など豊富な機能が使えるサービスもあります。あらかじめ必要な機能を検討し、条件に適った内線化の方法を選びましょう。

2.スマホを内線化する方法

スマホを内線化する方法は、大きく分けてFMCサービス・クラウドPBX・専用アダプタの3つです。ここからはスマホの内線化方法について、それぞれの仕組みや注意点を解説します。

2‐1.FMCを利用する

FMCとは、「Fixed Mobile Convergence」の略称で「固定電話と携帯電話の融合」を意味します。固定電話であるビジネスフォンの回線と携帯電話の回線をサーバーで繋ぎ、どちらからでも内線で通話できるようにしたのがFMCです。FMCを導入することで、携帯電話をビジネスフォンの子機として扱えます。

FMCには、携帯電話事業者(キャリア)が提供するサービスや、通信システム会社(ベンダー)が提供するサービスがあります。利用方法は、キャリアに申し込み手続きをする、アプリケーションをダウンロードするといった簡単な手続きです。

キャリアが提供するFMCの場合、異なる携帯電話会社はサービスの対象外となるため、すべてのスマホを同じキャリアに揃える手続きが必要です。

2‐2.クラウドPBXを利用する

PBXは、「Private Branch Exchange」の略称で「構内交換機」と訳され、内線・外線・転送といった通話システムを管理する装置のことです。クラウドPBXでは、従来までのPBXによる電話環境がクラウド上に構築され、インターネット回線を通じて通話や転送ができます。

クラウドPBXは、インターネット環境さえ整っていれば工事不要で導入できるため、コストが抑えられることがメリットです。クラウドPBXによるスマホの内線化により、出先にいても内線・外線の通話が可能になり、スマホから会社番号で発信することもできます。

なお、クラウドPBXは、回線の状況によって音声が不安定になる場合があります。また、緊急通報には使用できない、FAX番号が使えなくなるといったケースもあるため、導入前に確認しましょう。

2‐3.専用アダプタを使用する

PBXとスマホを専用アダプタに繋ぐと、スマホを内線化できます。専用アダプタによる内線化では、会社にアダプタを設置し、スマホにはアプリをダウンロードします。

専用アダプタを使用した内線化は、会社にもともとあるPBX設備を利用するため、開通までの手続きや回線工事といった手間がかかりません。一度設置すれば月額費用がかからず、ランニングコストが抑えられるのも専用アダプタを使用するメリットです。

ただし、専用アダプタを新規に設置する場合、機器は新たに購入する必要があることを覚えておきましょう。

3.スマホ内線化のメリット

スマホを内線化するには?メリット・注意点と内線化の方法を解説

スマホを内線化すると、業務におけるさまざまな問題を解決できる可能性があります。ここからは、スマホ内線化にはどのようなメリットがあるのか、実際の業務と関連付けて紹介します。

3‐1.どこでも内線・外線がかけられる

スマホを内線化するメリットの1つは、どこにいても内線・外線の通話ができることです。持ち運びできるスマホがあれば、場所を問わずに電話対応が行え、業務の迅速化・効率化を図れます。

お客さまや取引先相手に対して、転送や取次ぎに時間がかかると、ビジネスチャンスを逃しかねません。電話対応がスムーズに進むと、早期の問題解決につながり、顧客満足度の向上、エンゲージメント強化にもつながります。リモートワークの社員宛に連絡があった際も、スマホを内線化していれば折り返し対応などの手間を省け、相手を待たせない対応が可能です。

3‐2.外出先から会社の番号で電話ができる

スマホの内線化によって、会社の固定電話番号で発着信ができるため、オフィスに戻らなくても電話対応ができます。スマホから会社番号で発着信できれば、出先にいる社員やリモートワークの社員もそれぞれの場所から会社番号での通話が可能です。

また、スマホの内線化によって個人の携帯電話番号で発信する必要がなくなるため、社員のプライバシーを守ることにもつながります。

3‐3.コスト削減が期待できる

スマホを内線化すると、通信コストと端末のコストの両方が削減できます。スマホが内線化されていない場合、出先にいる社員の通話手段は外線のみです。一方、スマホの内線化を行った場合、社員同士の通話が内線電話扱いになり、通信コストの削減につながります。

また、スマホを内線化することで、社内の固定電話を減らすことも可能です。数を減らすことにより、固定電話の管理コストや、維持費を削減できる点もメリットの1つです。

4.スマホを内線化するときの注意点は?

スマホを内線化するには?メリット・注意点と内線化の方法を解説

スマホの内線化にはいくつかのデメリットがあるため、デメリットにどう対処すべきか知っておくと混乱を防げます。ここから解説するのは、スマホを内線化するときのデメリットと対処法です。

4‐1.音質がインターネット回線に左右される

内線化したスマホで通話するとき、インターネット回線の状況によって音質が変化します。通信状態が悪いと通話の品質が低下し、声が聞き取りづらくなります。

スマホを内線化する際はトライアル期間のあるサービスを選び、実際に通話して音質を確認しましょう。通信状況に関して相談窓口を設置しているなど、サポートが充実しているサービスを選ぶのもおすすめです。また導入実績を確認し、高品質な通話が可能か確認することも大切です。サービスを選ぶときは、通信が安定しているかどうかに着目しましょう。

4‐2.セキュリティリスクが存在する

スマホを内線化するときは、情報漏洩などのリスクを防ぐため、セキュリティ対策が必要です。セキュリティリスクの種類は大きく分けて、サイバー攻撃と人的リスクの2つがあります。

内線化されたスマホがサイバー攻撃の標的になると、ウイルスなどに感染し、会社のネットワークにも被害が及ぶ可能性があります。リスクを避けるため、エンドポイントとなるスマホにセキュリティアプリをインストールしたり、ネットワークも堅牢性の高いセキュアなものを選択したりすることがおすすめです。

人的リスクは、携帯の紛失や誤操作など個人のミスによって起こります。ID・パスワードの保護を徹底し、セキュリティ研修などで社員一人ひとりのセキュリティ意識を醸成する取り組みを実施すると、人的リスクの低減につながります。

まとめ

スマホを内線化することで、どこにいても内線通話や会社番号での外線通話を行えます。電話対応がスムーズに行えるためビジネスチャンスを逃しにくくなり、なおかつ顧客満足度が上がる可能性もあります。

ただし、インターネット回線を使用するため、通信速度によっては音質が下がる可能性があり注意が必要です。内線化の方法には複数あるので、導入コストや自社で使用しているスマホキャリアを確認しながら導入を検討しましょう。

KDDI まとめてオフィスにおまかせください

※ 記載された情報は、掲載日現在のものです。

同じカテゴリの最新記事はこちら