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これからの働き方がわかる・体感できる1日―「Re:Work EXPO」イベントレポート

これからの働き方がわかる・体感できる1日―「Re:Work EXPO」イベントレポート

2025年10月28日掲載
※ 記載された情報は、掲載日現在のものです。

2025年7月24日、東京・大手町プレイスで「Re:Work EXPO」が開催。KDDI まとめてオフィス主催の本イベントでは、40社以上の出展や多彩なセミナーを通じて、業務改善や働き方改革の最新ソリューションが紹介された。企業の未来を考えるきっかけとなる一日をレポートする。

※ 記事内の部署名、役職は取材当時のものです。

これからの"働き方"を考える「Re:Work EXPO」が開催

2025年7月24日、東京・大手町プレイスにて、KDDI まとめてオフィス株式会社が主催する「Re:Work EXPO」が開催された。本イベントは、セミナーと展示ブースを通じて、企業の業務改善や働き方改革の最前線を体感できる総合展示会だ。会場には、40社を超える出展企業と10以上のセミナーセッションが集結。ビジネスを次のステージへ引き上げる多彩なソリューションが一堂に紹介された。

各企業が提示したソリューション分野は以下の通り。

  • 生成AI・業務効率化
  • セキュリティ・マネジメント
  • デバイス・周辺機器
  • オフィスファシリティ
  • 複合ソリューション

本記事では「Re:Work EXPO」の見どころをいくつかピックアップし、セミナーと展示の両面からレポートする。

セミナー|業務改革のヒントが詰まったトークセッション

「Re:Work EXPO」のセミナープログラムでは、今まさに現場で求められているソリューションをテーマに、先進企業による最新事例と提案が展開された。生成AIの活用、ビジネスを支えるセキュリティの最新動向、ハイブリッドワークを支えるデバイス導入など、来場者に"明日から仕事に活かせるヒント"を届けていた。

セッションを真剣に聞き入る様子

「生成AI」は実際に現場でどのように使われているのか?活用のリアルを探る

生成AIの進化はめざましく、今や多くの企業が「業務効率化」や「コスト削減」の手段として、AIツール活用を模索している。しかし「AIツールを自社のどのような業務に導入すればよいのか」といった現場視点での戸惑いや課題も依然として多い。

セミナーではコニカミノルタジャパン、日本マイクロソフト、TD SYNNEX、LINE WORKSなど最新のAIツールを展開する企業が登壇。生成AIの"実務での使いどころ"と"実際の成果"を惜しみなく紹介した。

「コニカミノルタジャパン」はテキストデータの取得から帳票仕分け、マスキング処理などを自動化できる業務支援ツール「JiDoCa(ジドカ)」を紹介。実際の食品メーカーや小売業、税理士事務所への導入事例も取り上げながら、作業時間の短縮や人件費削減といった具体的な成果を共有した。

また、「マイクロソフト」と「TD SYNNEX」は、次世代PC「Copilot+ PC」について解説。ユーザーの使用状況に応じたサジェスト機能や、オフラインでも可能なプライバシー保護機能など、オンデバイスAIならではの利点を紹介した。クラウドを介して利用する「クラウド AI」と端末側で処理を行う「デバイス AI」の2種類を両方活用するスタイルの提示は、AI時代における新たな考え方として、来場者の関心を集めていた。

「LINE WORKS」からは、普段使いのLINEと同じ感覚で利用できるビジネスチャット機能に加え、AI議事録作成ツール「AiNote」が紹介された。セミナー内では、ボイスメッセージや会話の文字起こし機能を実演。話者分離、スマート要約、高精度な文字起こしといった機能が披露され、AIツールがすでに現場の業務に実用レベルで導入できる段階にあることが実感できるセッションになっていた。

「セキュリティ」の最前線に学ぶ"守り"の経営戦略とは

ランサムウェアやDDoS攻撃など、サイバー脅威は年々複雑化・巧妙化。また、AIの導入やDXの加速により、企業が扱うデジタルデータは増え続けており、セキュリティ対策の質が経営リスクそのものに直結する時代がすでに到来している。

セキュリティ分野ではSky、HENNGE、セキュアなどセキュリティ分野をリードする企業がセミナーに登壇。高度化するサイバー攻撃への具体的な対策と、現場での実践事例が語られた。

「Sky」は、近年のサイバー攻撃が従来の無差別型から標的型へ、さらにはノーウェアランサム型へと変化している実態を紹介。実際に発生したサイバー攻撃や内部不正の手口を挙げながら、企業が直面する脅威の具体像を提示した。あわせて、具体的な防止策としてログの収集や機密情報へのアクセス状況を可視化できるツール「SKYSEA」を紹介しながら、不審な挙動を早期に発見する仕組みの重要性を伝えた。

「HENNGE」は、AIを悪用したサイバー犯罪やフィッシング攻撃の最新事例を交えながら、実効性のある多層的セキュリティ対策を提案。同社が提供する「HENNGE One」では多要素認証、クラウドストレージの保護、脅威検知メール訓練など、企業のセキュリティ対策をトータルサポートできる点を具体的に紹介。そして、講演の最後には、同社の行動規範「Track and Trust」──"スピードを諦めない。リスクは賢く許容していこう"というメッセージが紹介され、参加者の共感を集めていた。

また「セキュア」は物理セキュリティの視点から、AIを活用した入退室管理や監視カメラなどのソリューションを紹介。最新テクノロジーを活用しながら、職場環境を安全に保つための管理・分析手法についても具体的に解説していた。

業務PCから周辺機器まで──「デバイス」で"これからの働き方"が進化する

リモートワークとオフィスワークが共存する現在、業務環境を支えるデバイスの役割は大きく変化している。処理性能や携帯性だけでなく、セキュリティ、接続性、サポート体制まで含めた"総合的な働きやすさ"が求められる時代だ。

セミナーにはグーグル・クラウド・ジャパン、日本HP、レノボ・ジャパン、日本AMDといった、"これからの働き方"を支えるデバイス分野のリードカンパニーが登壇し、オフィスやハイブリッドワークで活用できるデバイスや周辺機器の最新トレンドを紹介した。

「グーグル・クラウド・ジャパン」は、Google WorkspaceとPixel、そしてAIアシスタント「Gemini」を活用した業務支援を提案。具体例として、Pixelのスマートフォンで受け取ったGmailの内容をGeminiに読み込ませ、瞬時に適切な返信の文章案を生成できるといった実用的なAI活用例が惜しみなく紹介された。

「日本HP」は、ハイブリッドワークにも活用できる次世代PCを紹介。追加料金なしで5年間のデータ通信が利用できるノートPC「HP eSIM Connect」に加え、PCの電源がオフの状態でも探索・遠隔ロック・データ消去が可能なMDMソリューションもあわせて紹介された。高い機能性に加え、セキュリティ面でも優れた安心感のあるデバイスは、来場者の注目を集めていた。

「レノボ・ジャパン」は、薄型で高性能、AIチップ搭載によって業務を効率化できる最新の「Lenovo PC」を紹介。「Lenovo PC」は衝撃・振動試験などの検証テストを数百種類実施されており、外出先でも安心して使える頑丈なデバイス設計を追求して作られている。また、5G/4G LTE対応のThinkPadで利用可能な、5年間使い放題の常時接続サービス「Lenovo ConnectIN」といった、まさにPCを開いた場所がそのままワークプレイスになるような最新デバイスも紹介された。

「日本AMD」は、マルチタスクに強く、電力効率に優れたプロセッサ「Ryzen」シリーズを紹介。高性能な内蔵GPUを備え、オンライン会議や動画処理などにも快適に対応できるプロセッサとして注目を集めていた。さらに、次世代のAIエンタープライズ領域を見据えた高性能プロセッサ群もラインナップしており、今後のAIトレンドをリードするデバイスとして注目を集めていた。

展示会|自社の未来を想像できるリアル体験の場

今回の「Re:Work EXPO」では、製品やサービスを実際に触れながら、直接担当者に話を聞ける展示の強みが随所に発揮されていた。出展ブースには、オフィス空間の最適化、業務効率化、福利厚生サービスなど、多岐にわたるソリューションを提供する企業が集結。来場者はそれぞれの課題に応じたソリューションを体感しながら、担当者との会話を通じて理解を深めていた。

各ブースで熱心な交流が行われている様子

オフィス空間の快適さと効率を両立する「オフィスファシリティ」

従業員の生産性や企業の創造性を高めるうえで、快適性・機能性・セキュリティを兼ね備えたワークプレイスづくりがますます重要視されている。展示ブースでは、コクヨ、オカムラ、イナバインターナショナルといった最新の空間設計を提案する企業が出展。最新のオフィス機器や空間演出を実際に体験できる構成となっており、訪れた来場者にとっても印象深い空間となっていた。

「コクヨ」は、先進の3Dウルトラオートフィット機構を搭載したチェア「ingCloud」を紹介。この機器は体圧を流動的に分散させることで、どんな姿勢でも身体にフィットする革新的なチェアだ。思考の集中を妨げず、長時間でも快適に座り続けられる設計となっており、椅子の存在すら忘れるほどの"没入感"を実現。実際に試座した来場者からも驚きの声が聞かれた。

「オカムラ」は、支柱(Post)とビーム(Beam)を組み合わせて"部屋の中に新しい部屋"を創り出す「Livesポストビーム」を展示。簡易施工で自由度の高い空間を構築できる点が特徴で、ミーティングに欠かせないモニター付きパネルやホワイトボードなども搭載。キャスター付きのテーブルやチェアと組み合わせれば、柔軟に空間を切り替えられ、来場者もその場でビデオ会議を体験するなど、新たなワークスタイルをリアルに体感していた。

「イナバインターナショナル」は、静けさとコミュニケーションを両立させたセミクローズド空間「YURT」を提案。個人ブース・小規模会議ブースのような実際のオフィススペースをイメージした展示がされており、多くの来場者が内部に入り、快適性や集中環境をじっくりと確かめているのが印象的だった。

「複合ソリューション」で実現する"これからの働き方"

業務改善のニーズが細分化・高度化する中で、複数の領域を横断して課題解決を図る「複合型ソリューション」が注目を集めている。展示ブースでは、パナソニック コネクトやKDDIといった企業が、それぞれの強みを活かした多面的な提案を展開していた。

「パナソニック コネクト」は、堅牢性と操作性に定評のあるビジネスモバイルPC「レッツノート」や、遠隔地からのデータ消去を可能にするセキュリティツール「TRUST DELETE Biz」を紹介。たとえPC電源がオフの状態でも、リモートから起動して情報を削除できる仕組みは、万が一の端末紛失や盗難時にも企業の情報を守る強い味方となる。ハードとソフトを組み合わせながらのトータルサポートについて、興味深そうに担当者に話を聞きにいく来場者の姿が印象的だった。

「KDDI」は、次世代の衛星通信サービス「Starlink Business」「au Starlink Direct」を紹介。低軌道衛星ネットワークを活用することで、通信が届きにくい山間部や離島、災害現場といったエリアでも安定した通信環境を確保できるようになる。本部から離れた現場でもリアルタイムに映像や情報を共有できることで、業務の迅速な意思決定と連携が可能に。展示では、導入から運用までを一括で任せられる体制の信頼性も強調されており、多拠点での通信確保やBCP対策などを同時に進めたい来場者の関心を集めていた。

KDDI まとめてオフィスの最新サービスを体感!働き方を変えるソリューション群

主催社であるKDDI まとめてオフィスのブースでは、従業員の満足度を向上させるサービスを一挙に展示。企業の働き方改革を支援する多彩なソリューションが紹介され、実際の導入を想定しながら担当者と具体的な相談をする来場者の姿も多く見られた。

福利厚生支援サービス「まとめて福利厚生」は、日常生活に役立つ割引や健康サポート、スキルアップの支援制度などまとめて提供するサービスだ。また、従業員のランチ代を電子決済で補助できるサービス「まる得ランチ」は、全国120万店舗以上の飲食店やコンビニで利用できる手軽さが魅力。どちらも、企業が従業員のエンゲージメント向上を図る手段として注目を集めていた。

また、経理や労務といった業務の負担軽減を支援するアウトソーシングサービス「デジコレ Bizサポート」は、専門人材がチームで業務を一括で請け負い、お客さまとのやり取りから進捗管理までもトータルで支援。企業の人手不足が課題となるなか、実務の負担を減らす現実的な手段として、来場者の関心を強く引きつけていた。

まとめ|"働き方"の現在地と、未来へのヒントが交差した場所

「Re:Work EXPO」では、働き方を支える多様なソリューションが一堂に会した。セミナーでは各ソリューションの第一線の知見が共有され、展示では実機や事例に直接触れられるなど、リアルな体験を通じて課題と向き合える貴重な機会となった。

また、来場者が自社の業務や組織のあり方を重ねながら、具体的なヒントや気づきを持ち帰っていたのが印象的だった。最新テクノロジーの視点からの提案は、単なる展示会にとどまらず「今の"働き方"を見直し、未来へとつなぐ」きっかけを提供するイベントとして、多くの参加者に刺激と学びをもたらしただろう。次回開催への期待も高まるような、そんなイベントだった。

最後に|KDDI まとめてオフィスが届けるトータルサポート

KDDI まとめてオフィスでは、KDDIグループが長年培ってきた高品質でセキュアな通信を軸に、企業の働き方改革や業務効率化を支援する多彩なソリューションをご提供しています。
バックオフィス業務のアウトソーシングや従業員のエンゲージメントを向上させるトータルサービスまで、課題に応じた最適なご提案が可能です。導入後の活用支援や、担当者さま向けのセミナー・勉強会も実施しており、現場での実装までしっかりと伴走いたします。
業務改善の進め方にお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。

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