ホームThink with magazineICT教育
MEXCBT 「話すこと」「質問紙」オンライン調査 学校の取り組みとこれから|志学館中等部

MEXCBT 「話すこと」「質問紙」オンライン調査 学校の取り組みとこれから|志学館中等部

2023年06月20日掲載(2023年11月06日更新)
※ 記載された情報は、掲載日現在のものです。

MEXCBT 「話すこと」「質問紙」オンライン調査 学校の取り組みとこれから

はじめに

MEXCBT (メクビット) は文部科学省のCBTシステムであり、令和5年3月時点で約2.5万校、約840万人が登録している。普段の授業や家庭学習等をはじめ、全国学力・学習状況調査や地方自治体独自の学力調査等、幅広い用途での活用が推進されている。

令和5年度全国学力・学習調査より、中学校の科目に英語が追加された。さらに中学校英語「話すこと」調査と「質問紙」調査が端末を利用したオンライン方式で実施された。英語の「話すこと」に関する調査はMEXCBTを用いた音声録音方式で実施された。

オンライン方式の調査の様子と準備、実施を通して見えたことについて、志学館中等部にお話しを伺った。
志学館中等部で調査が行われたのは令和5年4月18日の4・5限だ。4クラスを2グループに分けて実施した。

※CBT (Computer Based Testing) システム: オンライン上で学習やアセスメントを実施するためのプラットフォームの総称。

取材協力

志学館中等部・高等部(中等部284名、高等部997名)

昭和60年に志学館高等学校に続き、開校。建学の理念である「人生開拓」に基づき、生徒一人ひとりの「志」を確立し、知・徳・体の調和のとれた全人教育を目指している。中等部では「わかる喜び」「学ぶ楽しさ」を重視し、個に応じたきめ細かな学習指導を実施。2021年度は「ちばSDGsパートナー」に登録され、学年横断学習・企業講話など幅広い学習活動を行っている。
HP:https://www.shigakukan.ed.jp/

志学館中等部

教頭 橋本 弘

教務主任 竹澤 義浩

志学館中等部

目次

ICT教育のお悩みは、KDDI まとめてオフィスにご相談ください

中学英語「話すこと」調査の様子

中学英語「話すこと」調査の様子

教員はログイン、調査開始まで説明・補助を行い、それ以降は生徒自身が対応した。
生徒は普段授業でも利用している生徒用タブレットを使った。

「今は家庭でも学校でもタブレットがある子どもたちの方が多く、利用することが当たり前になっています。説明をしなくても、直感的に操作をするので戸惑わないことも多いです。」と中等部の橋本教頭は語る。

また実施にあたり、昨年度中に事前検証を行ったこともスムーズに行えたポイントのようだ。
生徒は当日とほぼ同じ流れで説明を受け、教室に移動をし、問題を解く。
一度経験していることは生徒はもちろん、教職員にとっても、影響が大きかった。

当日教職員にはマニュアルと、想定されるトラブルと対処法が周知された。
どうしても自分では解決できないときのオペレーションも決め、万全の準備をしたが数件トラブルは起こった。
しかし、大きな混乱もなく実施できたのは事前検証を行ったおかげだろう。

英語の「話すこと」調査と同時に「質問紙」調査も別教室で行われた。

教室で質問紙調査を受ける様子

教室で質問紙調査を受ける様子

こちらも大半の生徒はスムーズにログインを行い、質問に答えていった。
一部の生徒はログインができないなどの事象が起こったがすぐ解消され、実施できたようだった。

タブレット端末で質問回答している様子

タブレット端末で質問回答している様子

今回のオンライン方式実施での、事前準備や工夫された点について、主管である竹澤先生にお話しいただいた。

「文部科学省の情報が出たとき、MEXCBTについて校内ではまだほとんど利用がありませんでした。そこでまずMEXCBTはどういうもので、学習e-ポータルとは何かから研修を始めました。」

"どうやって実施をするのか"ではなく、"なぜ行うのか"から研修をはじめ、校内の活用意識を醸成していった。
今後、教科もCBT化することが予想される中で、"その場しのぎでできればいい"ではなく、未来を見据えて学校が取り組もうとしていることが伺えた。

「当日は1クラスを2分割しました。そのおかげで前半にトラブルが起きた生徒は後半での受け直しができました。トラブルのほとんどは前半で解決ができたので、後半生徒は問題なく実施できました。」

受け直しをすることも踏まえて、教室の選定や校内動線も考え、マニュアルやオペレーションを作成した。
文部科学省からは、必要に応じて後日対応も検討するよう指示があったが、志学館中等部では当日に全ての生徒が調査を完了している。

次年度以降の実施に向けて、竹澤先生は以下のように語った。
「今年度でベースはできました。もちろん、どうしてもトラブルは発生してしまうので今回のケースを引き継いで、次年度に生かしたいですね。」

最近では、質問に対し自然な文章を作り出す対話型AI、「Chat GPT」が話題になっている。教育現場でも自治体や学校によって対応が分かれているようだ。「シンギュラリティ2045問題」はどんどん身近になっている。将来、科学技術が発展し、予測困難な社会に生きる子どもたちのためにも、学校現場も変わっていかなければいけない。今回のオンライン方式での全国学力・学習調査も、その一歩になったのではないだろうか。

最後に

KDDI まとめてオフィスでは、KDDIが長年培ってきた高品質でセキュアな通信を軸に、教育現場で役立つソリューションを提供しています。通信環境の整備から、ICT教育に必要なタブレット・パソコンなどの端末や教材も、ワンストップでご提供可能です。
また、導入後の活用についての積極的なサポートや、教員のみなさまを対象にしたセミナーや研修なども実施しております。ICT導入や運用についてお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

KDDI まとめてオフィスにおまかせください

カテゴリ:

※ 記載された情報は、掲載日現在のものです。