日本初!空が見えれば、どこでもつながる
「au Starlink Direct」で圏外ゼロを実現へ
auの人口カバー率は4G LTEサービスで99.9%に達しています。しかし、山間部や離島、沖合といった日本の総面積の約40%は依然として携帯電話の圏外です。
KDDIはこの通信の空白を解消するため、2025年4月10日にスマートフォンを直接衛星へ接続する国内初のサービス「au Starlink Direct」を商用化しました。同サービスにより、つながる価値を提供しています。
利用は簡単で、対象端末のOSを最新のものに更新しておけば、au回線がつながらない場所に出た瞬間に衛星通信に自動で接続され、通信状況を示すアンテナアイコンが人工衛星アイコンに切り替わります。しかも、当面は追加料金が発生しません。
スマートフォンの画面上部にあるステータスバー右側に「人工衛星アイコン」もしくは「衛星」の文字が表示されます。
スマートフォン画面:衛星モード
iOS au Starlink Direct 接続時
Android au Starlink Direct 接続時
auのインフラとStarlinkの技術を融合し「空が見えればつながる」を実現
au Starlink Directは、auの既存インフラとStarlinkの先進技術を融合させることで、これまでの通信エリアの課題を解決します。Starlink衛星は高度550kmの低軌道上に数千基規模で配置されており、2025年7月時点では600基を超える衛星がau Starlink Directに対応、SMS送受信にかかる時間が従来の2分以内から30秒以内へと大幅に短縮されました。 最終的には、通信エリアとして日本全土をカバーすることを目指しています。また、2025年夏以降にはau Starlink Directに対応したアプリが順次利用可能となる予定です。
現在は、通常のSMSやメッセージアプリで利用でき、au 5G/ 4G LTE圏外でも、屋外で空が見える状況であれば、テキストメッセージの送受信などが可能です。
au Starlink Direct できる4つのこと
現在は、5G/4G でできることが全てできるわけではありません。以下にできることをまとめました。
- 1. 空が見えればどこでもつながる: 海上や山頂など、これまでは圏外で通信ができなかった場所でもメッセージの送受信が可能です。
- 2. 緊急時に居場所を共有: au 5G/4G LTEエリア外でも、利用者の位置情報をメッセージアプリ経由で相手に共有することが可能です。
- 3. AIチャットから知識やアイデアが手元に届く: 生成AIとのチャット(Gemini in Googleメッセージ/シンプルAIチャット)により簡潔な知識やアイデアを、衛星経由で受け取ることができます。
- 4. どこにいても空が見える場所なら危険をいちはやく察知: au 5G/4G LTEエリア外にいても、津波や地震など、災害時の緊急速報メールやJアラートなどの避難情報を受信できます。
これまで圏外だった場所での使用が第1ステップ
できることが限られる反面、これまで圏外でスマートフォンが利用できなかった場所では、力を発揮します。ダムや山岳工事、海上での連絡などがユースケースとして想定されます。ダムや山岳工事の現場では、作業員が本部へ写真付き進捗報告を送信したり、トラブル発生時に位置情報とともに救援を要請したりできます。他には、海上クルーズや漁船では、乗客や乗組員の安否を即時に確認でき、ブランド価値向上とリスク低減につながることも期待できます。BCP(事業継続計画)の観点では、地震や水害で基地局が被災しても、衛星経由で緊急速報と双方向メッセージが確保されるため、初動判断を迅速化できる見込みです。なお、2025年夏以降には専用アプリを通じてデータ通信が段階的に拡張される予定ですが、音声通話は現時点では未定です。大規模災害のように、多数が同時接続する状況では速度が低下する可能性も否定できません。
ビジネス利用を考えるなら、「Starlink Business」がおすすめ
一方、高速・大容量通信や企業ネットワークとの常時接続が欠かせない用途では、より上位の「Starlink Business」がおすすめです。このサービスは下り最大220Mbps、遅延25〜50msという性能を提供しており、最短で申し込みから10営業日で開通します。専用のアンテナを設置するだけで半径約50mをWi-Fiエリアにできるため、建設現場のドローン映像伝送や重機の遠隔操作、イベント会場や避難所での臨時公衆Wi-Fiなどに活用されています。
Starlinkキット外観
さらに、KDDIのイントラネットサービスと組み合わせれば、LTE/5Gの圏外からでも社内ネットワークへ安全にアクセスできるようになります。プランは国内陸上向けの「Local」と海上・海外利用も視野に入れた「Global」が利用できます。
導入にあたっては、まず自社の業務フローを棚卸し、圏外業務や災害対策、クラウド移行など通信要件を整理することが重要です。そのうえで、スマートフォン主体の連絡手段としてはau Starlink Direct、拠点常設のバックボーンとしてはStarlink Businessを組み合わせれば、コストと帯域の最適バランスを図れます。アンテナ設置や免許申請、社内ネットワークとの連携はKDDI まとめてオフィスがワンストップで支援するため、PoCを小規模現場で実施し、投資対効果を数値化してから水平展開するのが現実的なステップとなります。
au Starlink Directはスマートフォンひとつで圏外を意識せずに「つながる安心」を提供し、Starlink Businessでは高速・低遅延かつ冗長性に優れた法人インフラを短期間で構築する手段を提供します。KDDIは地上網と衛星網を統合し、通信空白を埋めるだけでなく、企業が抱える「導入期間」や「コスト」という二大障壁にも挑戦しています。
あなたの会社でも、まずは"電波空白"が存在する現場や拠点を洗い出し、KDDI まとめてオフィスにご相談ください。空を見上げるだけでどこでもつながる世界は、すでに現実のものとなりつつあります。
まとめ
「au Starlink Direct」は、日本で初めてスマートフォンを直接衛星と接続する通信サービスです。離島・山間部・海上など、これまで通信が届かなかった場所でも空が見えればつながり、災害時や緊急時にも安心の通信環境を提供します。さらに、高速・大容量通信が必要な場合は「Starlink Business」と組み合わせることで、建設現場やイベント会場、避難所など幅広いビジネスシーンで活用可能です。KDDIは地上網と衛星網を融合させ、通信の空白地帯を解消し、企業の業務継続と安全確保を強力に支援します。
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