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自宅からファイルサーバーに外部アクセスする3つの方法|それぞれのメリット・デメリットも解説

自宅からファイルサーバーに外部アクセスする3つの方法|それぞれのメリット・デメリットも解説

2022年11月29日掲載(2023年11月01日更新)
※ 記載された情報は、掲載日現在のものです。

自宅 ファイルサーバー 外部アクセス

ファイルサーバーとは、ネットワーク上でファイルを管理するためのサーバーのことです。スピード感のある情報共有や業務効率化、迅速な顧客対応が求められるなか、社内からだけでなく社外からも情報にアクセスできるファイルサーバーの導入が必要とされています。この記事では、ファイルサーバーの概要や自宅から外部アクセスする3つの方法を紹介します。それぞれのメリットやデメリットも解説するので、ぜひ参考にしてください。

目次

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ファイルサーバーとは

ファイルサーバーとは、ネットワーク上でファイルを共有できるサーバーのことです。ファイルサーバーはネットワーク上で、より安全にファイル管理を行うための機能が備えられています。

企業が扱う多くの情報は電子ファイルとしてファイルサーバー保管され、社内での情報共有に役立てられてきました。近年では、ビジネス環境や働き方の急速な変化により、自宅など、オフィスの外部からファイルサーバーにアクセスして情報共有できる環境が求められています。

ファイルサーバーの目的

ファイルサーバーは、社内の大量なファイルやデータを保存する目的で活用される、ファイル共有に特化したサーバーです。外部や複数のデバイスからファイルを共有することも可能です。場所を問わずファイルをスムーズに共有できることで、業務効率化や迅速な顧客対応にもつながります。

また、ファイルサーバーはファイルのバックアップとしても活用できます。デバイスの故障や操作ミスなどにより、万が一ファイルが損失しても、ファイルサーバーにバックアップがあれば安心です。

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自宅からファイルサーバーに外部アクセスする方法

自宅など外部からファイルサーバーにアクセスするためには、インターネットを経由する必要があります。外部からアクセスする方法は、VPNの導入、VDIの利用、クラウド化の主に3つです。それぞれ特徴やメリット・デメリットを把握したうえで、どの方法が自社に合っているのかを見極めることが重要です。

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1.VPNを導入する方法

VPNVirtual Private Networkとは、特定のユーザーだけが利用できる仮想ネットワークのことで、第三者には見えない仮想トンネルを介して通信する仕組み(トンネリング)になります。企業の専用ネットワークなので、従業員はオフィス外部から安全にアクセスできます。ここでは、VPNの特徴やメリット・デメリットを解説します。

VPNの特徴

VPNを利用すると、オフィス外部から仮想ネットワークを経由して社内のファイルサーバーにアクセスできます。通信が暗号化されるため、悪意のある第三者からの不正アクセス、覗き見を防止できる仕組みです。VPNとひとことで言っても、インターネットVPN、IP-VPNや広域イーサネットなど、種類があります。

VPNを利用するには、社内でVPN接続に対応しているルーターと固定IPアドレスが必要です。VPNを導入することで、物理的な距離に関係なくファイルサーバーにアクセスできます。

こちらも併せて読みたい「テレワーク化するならばIP-VPNがおすすめ!その理由とは?」

VPNのメリット・デメリット

VPNを利用すると通信が暗号化されるため、通信のセキュリティを向上させることができます。また、対応可能な端末の種類が多いこともメリットです。VPNの利用により、自宅や外出先からでも安全に情報共有ができます。

また、インターネットVPNのみでは、専用線(IP-VPN)と比較した場合に、導入にかかる初期コストを抑えやすい点がメリットといえます。半面、IP-VPNや広域イーサネットと比較しセキュリティ性が高くない点や、通信速度が不安定になるケースがあるという点がデメリットといえます。

機密性の高い情報を含まないファイル共有しかないという場合や、通信量があまり多くないという企業にとっては、初期コストが比較的安価なインターネットVPNが適しており、情報漏洩のリスクを回避し、安定した速度の通信を担保したい企業にとっては、IP-VPNや広域イーサネットがおすすめです。

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2.VDIを利用する方法

VDIとは、仮想のデスクトップを操作できるようにする仕組みです。ーバー上に保管されているデスクトップ環境をユーザーの端末に転送することで、遠方からでも操作できるようになります。ここでは、VDIを利用する方法を解説します。

VDIの特徴

VDI(Virtual Desktop Infrastructure)1つのサーバー上に複数の仮想のデスクトップを構築することで、オフィス外部からネットワークを経由してデスクトップにアクセスする仕組みです。OSやソフトウェアといった、ローカル端末側で必要なシステムや処理はなく、すべてはサーバー上のシステムにアクセスしてリモートで実行されます

VDIを活用すると利用者はどの端末からでも同じパソコン(PC)を使用しているような感覚で、作業できます。使い勝手が変わらないため自宅などオフィスの外からでも通常どおり作業を実施できます。

VDIのメリット・デメリット

VDIは先述のとおり、すべてのデータがファイルサーバーで一括管理されるため、データ流出のリスクが軽減されます。万一、遠隔でサーバーにアクセスしている側の端末が盗難の被害に遭ってもデータは端末のローカルにないため守られます。災害などが原因でアクセス元端末が破損しても、データはサーバー上にあるため、失われることはありません。また、VDIならセキュリティソフトのアップデートやメンテナンスも一括管理できるため、管理コストや担当者の運用負荷の削減にもつながるでしょう。

一方で、VDIはデータを一括で処理するため、高性能なサーバーが必要になります。また、社内でサーバーを保有する(オンプレミス型)となると、初期の導入コストがかかる点や、サーバー自体を管理できる専任者を社内におかなければならない点がデメリットです。

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3.クラウド化する方法

クラウドサービスを利用して外部からデータにアクセスする方法もあります。ファイルサーバーをクラウド化することで、ネットワーク環境があればどこからでもデータを共有できます。ここでは、クラウド化の特徴やメリット・デメリットを解説します。

クラウド化の特徴

クラウド化されたファイルサーバーのデータは、すべてネットワーク上のオンラインストレージに保存されます。通信環境が整っている場所であれば、場所や端末を選ばずにデータにアクセスできます。また、複数の人が同時に同じファイルにアクセスすることもできます。データ更新もリアルタイムで行われるため、共同編集したい場合にも便利です。データをクラウド化すれば、常に最新のデータを共有できます。

クラウド化のメリット・デメリット

クラウド化のメリットは、メンテナンスが不要になることです。クラウドストレージはサービスを提供している事業者が管理をしているため、ユーザーが管理する必要がありません。システムの構築も不要なので、すぐに運用を開始できます。ファイルサーバーを運用するためのコストもかからないため、運用コストを軽減できる可能性があります。

一方で、クラウドサービスはすでに構築されたシステムを利用するため、自由にカスタマイズできません。そのため、自社に必要な機能を利用できないこともあります。

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外部アクセスすることにより発生するリスク

外部アクセスする際には、セキュリティ対策を十分に行う必要があります。ここでは、外部アクセスにより発生する可能性があるリスクについて解説します。

情報漏えいのリスク

第三者がファイルサーバーへ不正アクセスすると、データが外部に漏れてしまうリスクがあります。特に、社内の機密情報を扱う場合は、情報漏えいに十分注意が必要です。不正アクセスによる情報漏えいを防ぐには、情報の暗号化処理を行う方法があります。情報を暗号化することで、万一不正アクセスをされても情報を守れるようにすることが大切です。

データ改ざんのリスク

不正アクセスによりファイルサーバーに侵入されてしまうと、データを改ざんされるリスクが高まります。重要なデータを改ざんされ、気づかないうちに誤情報を流してしまうおそれもあります。自社から誤情報が発信されると、社会的な信用を失いかねません。発覚が遅れると、誤情報による被害も拡大してしまいます。

データ改ざんのリスクを軽減するには、アクセス情報の管理を徹底することが重要です。

なりすましのリスク

外部アクセスする際は、IDやパスワードなどのログイン情報の管理には十分注意しなければなりません。第三者にログイン情報が盗まれ、社内ネットワークに侵入して「なりすまし」をするリスクもあるからです。社員を装って詐欺や情報売買などの犯罪が行われる可能性もあります。

なりすましのリスクを避けるには、推測されやすいパスワードを避け、定期的に変更することが大切です。また、二要素認証を導入することで、万一ログイン情報が盗まれてもアクセスできないようにする方法もあります。

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まとめ

自宅などからファイルサーバーに外部アクセスするには、VPN、VDI、クラウド化など主に3つの方法があります。コストや使い勝手、セキュリティレベルなど違いがあるため、それぞれの特徴やメリット・デメリットなどを把握したうえで、自社に合うアクセス方法を選びましょう。

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